すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

そだねー

利用者のほとんどは友達やスタッフと絡まって生活しています。絡まって生活していると、相手の行動が許せなかったり、スタッフの理不尽な言動に腹を立てたりすることは日常的な事です。絡み合って生活しなければ対人感情は発生しませんので、感情のコントロールはこういう現場でしか教えようがありません。しかし、発達障害の人に感情の存在を教え、適切な感情の表現を教えることは大変むつかしいです。

怒ると大声で怒鳴ったり甲高い声で騒ぎ立てていたA君に、「怒るのはいいけど、大声を上げたり泣くのはNGです」と感情表現コードを決めています。でも、怒ることは彼にとっては大声だったり泣いたりなのでこの言い方では「怒るな」としか理解できません。怒りそうになると「怒らない、笑顔ニコ」と感情を抑え込んでしまいます。普通の声で「怒った」とか「頭来た」とスタッフに言いに来るのは「感情表現コードOKです」と伝えてきました。最近ようやく、友達のふるまいに「むかむかする」等と独り言をつぶやいているのですが、この振る舞いを「グッジョブ」と言って強化していいものかどうか悩みどころです。誰にでも「むかつく―」と言っても困るからです。「そうかー。そだねー」とスタッフが共感することでいいんじゃないかということになりました。プラスの感情は共有しやすいですが、マイナスの感情の共感と言うのは難しいです。だけど、人間生活にとってとても大事なコミュニケーションです。

 

障害者スポーツのつどい

スポーツする機会を持ちにくい障害のある方々にスポーツの喜びを伝えたい。どんな重い障害のある 方々にも、スポーツの喜びを伝えたい、という想いで昭和47(1972)年に「心身障害者(児)スポーツのつどい」 が府立体育館で始まりました。その後、障害者スポーツ振興会が立ち上がり各地でも開催するようになりました。乙訓では向日市体育館や長岡京市立スポーツセンター、大山崎町体育館でも毎年開催されています。最近は、家族で参加する交流イベントとして定着しているようです。今日もたくさんの方が参加しており、利用者の方も家族で参加されている様子が見られました。景品もたくさんもらって帰ってきました。

 

トークンエコノミー

みんな大好きなyoutube鑑賞、以前子どもの好きなyoutuberのお話「子どもユーチューバー 8/24」を書きましたが、それ以外にもマイクラの動画や子供番組の動画を自由時間に見ています。

問題は「さようなら」の前にyoutubeを見ているのでちっとも終われない人がいます。「かえりますよー」とスタッフがブロークンレコードになっても手ごわいです。あ、話変わりますが「ブロークンレコード=壊れたレコード=針飛び繰り返し再生」のレコードの比喩は平成生まれの方にはわからないのです。

閑話休題。早く準備するように、いくら言っても聞いてもらえないので、トークンエコノミー(トークン2つたまったら飴玉)を使いました。すると、「わかった」と即日了解で、てきぱきと片づけをして「さようなら」をしてくれました。社会的な目的がわからない場合、まずは個人的に目的が明確になり、その行動が褒められることで社会的目的に気づくという2段構えとなります。

懇談会と支援計画

9月から11月にかけて保護者懇談が多く開かれます。これは放デイの契約を春か、秋に結ぶことが多いからです。支援計画は半年に一度子どもの様子の変化を見て見直されますので半年に一度の懇談会に向けて書き換えられます。

この支援計画ですが、振り返りと新しい計画をA4で2枚程度の書式で書くのでコンパクトに要点だけを書く必要があります。また、保護者と共有する情報ですからできるだけ専門用語を使わないで具体的に記述する必要があります。

よく「~をめざして適切な支援を行う」などと「適切な」とか「好ましい」等の抽象的な形容表現が多く結局何をすればいいのかわからない計画書を見かけます。「~のために~する」という具体的な表現になるようにするには、かなりのアセスメントと支援のキャリアが必要です。

放デイの中の児童発達支援管理責任者(児発管)とはこうした高い支援のキャリアを職種として認めているものです。この職種がいる放デイは、質の高い支援が見込めるとして国や利用者に加算請求ができるのです。懇談会には必ず児発管が参加しますから、わかりにくい計画があれば質問してみましょう。