すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

情緒的理解とエビデンス

放デイで子どもたちはいろんな表情を見せます。喜んだり、悲しんだり、やる気になったり落ち込んだりと色々な表情を見せてくれます。その子どもたちの反応を分析して自分たちの支援を検証していきます。ただその検証の方法で障害特性やABA的な環境分析がないまま、自分の体験にマッチングさせて喋れない子どもの感情の原因を見つけようとすることが少なくないです。ある日、コミュニケーション障害のあるASDの方が落ち込んだのは、終わりの会でみんなが評価されたのに、対象者は評価されるべき作業がなかったので、自分が評価されないことが理由でかなり落ち込んでいたという報告がありました。そして、1人だけ評価しないことはあってはならないし、評価することがないような日課を設定しないしようにという反省がされました。よくあるストーリーで、対策も正しい結論が出ているようにみえます。スタッフの目にはそう映ったのです。

しかし、その状況をよく掘り起こしてみると、スケジュールにいつも通りの「作業」が提示されておらず、そのまま帰宅と示してあったのです。気がついたスタッフが、作業スケージュールを帰宅(終わりの会)の前に本人の了解なく付け加えたということがわかったのです。つまり、スケジュールを見て作業なしでで帰れると思ったのに、急にしかも帰り間際に作業ありにスケジュールが変更されたので落ち込んだのかもしれない可能性が出てきました。ASDの方が自分と他者を比べ、自分だけが褒められていないという理由で悲しくなるよりも、急なスケジュールの変更で見通しが崩れて苦痛を感じる方がはるかに可能性が高いだろうというのが結論でした。そして、事後の改善策は示したスケジュールをむやみに変更しないことと、変更が必要な時でも必ず本人の意向を確かめることでした。何より大きな課題は苦痛でも嫌と言えない表出のコミュニケーションの困難と、ビジュアルドライブ(視覚情報が強力で、嫌でも動かされてしまう傾向)の怖さでした。情緒的に理解していたらこの改善策は浮かんでこなかったと思います。特にコミュニケーションや感情の表出が苦手な子どもたちの場合、障害特性を踏まえてエビデンスのある理解と支援が必要となります。

バス迎え

当事業所から遠い学校の利用者の方はスクールバス停を送迎場所としています。交通事情があるのでバス到着は遅れたり早まったりします。交通量の多い幹線道路では自家用車で送迎をする人は待てないので、少し交通量の少ない路地で待ちます。バスが到着してバス中をのぞくと40人乗りくらいのバス内はがらーんとしています。バス送迎の最後のほうで少ないというより、そもそも放デイでほとんど生徒は乗っていないのです。こうして帰りのスクールバスは乗車率5割を切って毎日運行されます。一校だけではなく全国でほぼ同じ状況なのです。子どもがほとんどいないバス内を見るたびに何か良い策はないものかと考えてしまいます。

秋桜

秋晴れは秋によく晴れた日のことをいいますが、日本晴れもよく晴れている日のことをいいます。
日本晴れを使う時は季節は限定しませんので、秋に日本晴れと使うのも間違いではありませんが、春は日本晴れ秋は秋晴れというのが一般的でしょうか。今日はすてっぷに集まらず、学校から直接秋晴れの下、西山に行ってみようという事ででかけました。もう風はすっかり秋です。畦道の彼岸花が終わり、コスモスが主役に変わりつつあります。

災害と障害者

台風19号は心配していたコースより東寄りになったので、関西は大きな被害はありませんでした。すてっぷは若干雨漏りが生じておりますが・・・。しかし、東海・甲信越・関東・東北と広範囲に史上初という大雨を降らせて、大河川の堤防が決壊して大きな被害をもたらしました。被災地を思うとき、いつも特別支援学校や放課後デイはどうなっているんだろうと心配しています。特養などの大きな老人施設は報道されますが、特別支援学校や小さな放デイの情報はほとんど入りません。昨年の西日本豪雨。約3割が冠水した岡山県倉敷市真備町地区の岡山県立倉敷まきび支援学校は壊滅的な浸水をしました。当然その周囲にあった放デイや成人施設も被害にあいました。支援学校はまだPTAなどの組織がありますから支援提供の情報ルートがありますが、放デイなどの弱小事業所は自力で何とかするしかありません。倉敷まきび支援学校は先月やっと学校が復旧したという知らせが入りました。なんと1年以上かかっての復旧でした。税金で復旧する学校と違い、放デイは自力で復旧するしかありません。今回も多くの障害者施設が被害にあったはずです。障害者の社会インフラはなかなか他のものでの代替がききません。災害の被害を見るたびに人ごとではないなぁと思います。

自宅で過ごせる方は自宅待機を!

台風の影響は午後からひどくなる見込みです。

すてっぷは開所していますが、JR等のアンダーパス(鉄道下をくぐり抜ける道路)が浸水するかもしれず送迎に支障をきたす可能性があります。

自宅待機できる利用者の方は自宅でお過ごしください。

現在事務所にスタッフがおりますので欠席のお電話も承ります。