すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

できるできない

ストラックアウトでG君とH君が遊びました。G君は投げて当たったエリアに自分で「当たり」シートを貼りつけて、次の順番のH君に球を渡せるようになったという報告の一方で、H君は何処に当たったかも見てないし、順番を意識して球を渡すこともできないという報告でした。

G君は「~したら~する」がわかる認知発達の段階、H君は「人と同じようにしたいけどうまくはできない」段階。この二人を比べるのではなく、先の認知発達の段階と照らし合わせて活躍できているかを見ることが実践者の目です。G君は視覚支援の成果もあって大人の介入なく「~して~する」が見事にできているし、H君もG君のように的に向かって投げようとしています。どちらもOKです。

ロールプレイ

キックベースをしていた時のことです。D君はルールもよくわかりどうすれば勝てるかも良くわかっています。一方、E子さんはキック力(打撃力)はあるけど走るのは遅い。F君は最近やっとチームプレーに馴染めるようになってきたところです。

この3人がチームを組んでプレーしていました。D君はE子さんが遅いので「もっと速く走って!」と檄を飛ばし、F君には「守備はもっと前で!」とアドバイスをします。二人とも気分が悪いとそそくさとプレーから離脱してしましました。スタッフが二人の会話に耳を傾けると「何様やねん」「言い方が腹立つ」とD君をディスります。

D君は良かれと思い勝ちたい一心で檄を飛ばしただけですが、それが二人は気にくわないのです。この場合はどちらも指導が必要です。友達の頑張ったプレーは「セーノ」で声をそろえて「ナイスプレー」と褒める、失敗したら声をそろえて「ドンマイ!」と言う。一人に10回声かけるまでは決してディスらないこと。では両者ともプレーの前に、一回ロールプレーで練習しよう。チームメイトの頑張りをよく見ましょう。

さて来週はどうなるか?楽しみ楽しみ。

 

お疲れ様です

みなさん学校祭で調子の悪い人が多いと書きましたが、出番が終わった人は徐々に回復しております。今日は放デイのスタッフもたくさん見に来られていました。「~君がかわいかった」とか「~さんは気合が入ってた」とか口々に御贔屓の子どもたちの話題を交わしておられました。

ちなみに、読者の皆さんが中学高校の時はいかがだったでしょうか?中学を境目に自分たちで自主的に作る学校祭は楽しかったでしょうし、つじつまを合わせたやらされ感の多かったものは嫌だったのではないでしょうか。大事なことは子どもたちが主体的に取り組んでいることです。けれども主体的とは大変むつかしい言葉です。みんなに表現したい見てほしいという動機は何もないところからは生まれてこないし、何らかの表現のチャンスも必要です。そのチャンスは、他者の誘導であっても最終的に本人が選んだものかどうかというのは本人しかわからないものです。最初は嫌だったけどやってみて好きになる場合もあるからです。

そういう意味では小学校時代はチャンスを「合理的」に試す時期かもしれません、思春期に入ったらまずは本人の選択が重要です。一律平等に参加させようとするのは個性の無視です。参加を拒否することも表現をしないこともOKだという柔軟性が大人に求められています。それでも出番が終わった人たちは晴れ晴れとしています。みなさんお疲れさまでした。

しんどいから笑う?

C君、お迎えの時から笑っているので、調子いいかなぁと思っておやつ作りをしていたら、調理台の上に置いてあるオムレットの具材用のバナナ丸々一本を、ホットプレートの上でごろごろ転がして焼いてへらへら笑うので、普段はそんなことする子じゃないのになんか妙だったというスタッフの報告がありました。

今週は文化祭の前で授業や時間割もイレギュラーでいつも通りではないので、みんなかどうかは分からないですが、少なくない利用者の子どもたちは疲れています。そして、C君のへらへら笑いは楽しいのではなく、疲れてへとへとだという感情表現の間違いです。疲れたらへらへらしたりテンションが高くなる人は結構います。そして、自分が疲れたことに気が付いていません。

私けっこう得意かも

ニットクイックルーム(大型リリアン編み)を手芸に提供してみたら、結構うまく編めました。にんまりして「私けっこう得意かも」とどんどん編んでいくBさん。手にマヒがあってもこれなら編んでいけます。とっても誇らしげです。

おやつにオムレットを作ったのですが、不自由な手で粉を計量してると後ろから「もうちょっと」「あー多かったかなぁ」と外野がうるさいのでBさんしょんぼり。一人でできること=大人に介入されないこと=自尊感情が高まること、その逆は一人でできないこと=大人にしょっちゅう指示されること=自己否定感が高まること、を学んだ一日でした。