すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

バスはいつ来る?

 冬の外出計画を立案し始めました。今回のお出かけでは、小学生は公共交通機関を使うことを目標の1つにしています。すてっぷから駅まではバスを使って行くのが便利です。さっそく事前学習として、先日最寄りのバス停まで行ってきました。小学生のみんなは時刻表がどこにあるか見つけ、帰ってからでも確認できるよう、時刻表の写真を撮ってきてきました。時刻表はインターネットで検索してダウンロードすることもできますが、実際にバス停まで行くことで、当日にバスに乗るときの見通しも持てるようになります。

 去年も公共交通機関を使って清水寺などの観光地までお出かけしましたが、ほとんどの子は3月に卒業。今年のメンバーの大半は、公共交通機関での外出は未経験です。中には、バスに乗ったことがないという子も。経験のある年長者のAくんも、バスに対しては苦手意識があります。「財布落としてしまってん」とぼやくAくん。ただ去年のバスでのお出かけでは失敗しておらず、その前のお出かけで財布を落としてしまった記憶が混ざってしまっているようです。実際は1dayパスポートを購入し、そのパスポートで京都市内のバスを乗りついで出かけていきました。去年も事前に調べ学習をし、購入するには「どこで?」「いくらするの?」と調べています。そうして財布は出さずに、カバンなどに留めた定期入れに購入したパスポートを入れて、落とさずに帰ってこれました。

 他にも便利なのがICOCAなどの交通系ICカード。こちらも同様に、定期入れなどに入れて支払うことで、落とす心配が減ります。すてっぷで公共交通機関を使ってのお出かけは、年に1回ほど。成功体験に繋がるよう支援方法を職員一同で考えています。パスポートやICカードなどのアイディアもその一つ。また外出計画案が纏まりましたら、本人や家族に提案したいと思います。

興味があるのは良いことです!

先日,相談事業所とのモニタリングで「A君が学校でもとっても生き生きしてるんです!」と話を聞きました。A君は学習に向かいはしますが,苦手な算数の問題等は避けようとする姿がありました。(最後までやり切りますが)

今年の夏ごろ,突然漢字に執着する様子が見られました。漢字の学習をしている時でもそうでないときも,「〇〇って漢字はあるの?」「習ってない漢字は入ってる?」と質問をするようになりました。

お家や学校でも同じことをしているらしく,大人の思いとしては「それよりも今の勉強をしてほしいなぁ…」となるところです。

ですがその気持ちを受け止めつつも今の学習に向かえるよう工夫をする,ということになり,家庭,学校,じゃんぷ全ての場所で同じように対応をすることになりました。

「文章問題の漢字を教えて!」と言われると「問題終わったらね」「今日の算数の終わったら珍しい漢字5個教えるよ」と,その興味を引き出しにしながら学習に取り組みました。

学校,家庭,じゃんぷと同じ対応をするとA君はどこでも学習に意欲的に取り組み,難しかった文章問題も少しずつ自分で取り組むようになっています。(文字に興味を持ってくれたので文章を読む機会が必然的に増え,読む力がついたこともあります。)

子どもが何かに興味を持つことは素晴らしいです。そのことをないがしろにせず,学習に関連付けたりして学習に向かうための引き出しにすることが大事です。

また,今回は関係機関が同じ理解をし,共に支援が出来た事も大きいと思います。子どものことを理解し,共に支援をする。大事だなぁ~~!!!

 

出来てるよ

先日じゃんぷに来ている6年生の子どもと歴史新聞づくり(学校の課題)をしていました。自分で計画を立てる 投稿日時 : 11/30で紹介した子どもです。

自分で文章をまとめることが苦手な子なので,理科や社会のノートまとめをじゃんぷでしています。社会の歴史新聞づくりが最後に残っていた課題でした。書くテーマを学校の先生に自分で確認し,「書くとこ決めてきたよ」と言ってくれました。自立的に取り組めるようになってきています。

さて,国語の習っている単元としてはそろそろ卒業文集に取り組むころだろう,と思い「卒業文集取り掛かってる?」と聞くと,「もう始めて下書きもう終わるよ」と教えてくれました。

なんと自分で「一緒に考えてください」とお願いし,学校の先生と文章化を整理しながら下書きを進めていたようです。自分の取り組みやすいやり方を見つけ,自分で援助を求めることが出来たことに成長を感じました。

「ティーバッティングでも役に立つ!」

 すてっぷでは公園に行ったら、集団遊びに取り組む時間を作っています。時にはボールを持って行き、ドッチボールやサッカー、野球などの球技をすることも。集団遊びで野球をするときは、2チームに分かれるほどの人数もいないので、打つ人と守る人に分かれるようにしていました。ただピッチャーが投げるようにすると、なかなか打てなかったり、ストライクも入らなかったりで、守備をしている人が退屈になることがよくありました。そこで、 二人で打ったホームラン(2022/9/14)で紹介したように、今はピッチャーをなくして、ティーバッティングで打つようにしています。そして打つ人、守る人に加え、キャッチャーをする人を作り、返球を受け取ってティーにボールをセットする役割を持たせました。そして、その3つを順番交代で回して集団遊びとして取り組んでいます。

 先日も、支援学校中高等部生のメンバーで、ティーバッティングで遊びました。はじめに打つ順番を決めて、打つ人の次の人がキャッチャーをして、残りの人で守備をするようにすることで、自分たちで意識して順番交代ができました。中学部生のYくんは、キャッチャー役に大張り切り。打つ人のためにボールをセットしたり、ティーの高さを変えてあげたりしています。自分が守備をしているときに、バッターの人にティーの高さが合っていないのにキャッチャーの人がなかなか気づかなかった時は、守備位置からティーまで走っていき、ティーの高さを変えてあげることもありました。

 さて次のバッターは中学部生のZくん。厚着で動きづらい中、バッティングに臨んだものの、打ち損じてティーを倒してしまいました。Zくんは上着を脱いで、ベンチに置きに離れます。すると守備をしていたYくんはティーまで走っていき、ティーを起こしてあげました。ところが、上着を脱いで戻ってきたZくんは、邪魔をしに来たと勘違い。そこで職員が間に入り、YくんからZくんにどうしてそうしたか説明する機会を作りました。Yくんは「倒れたのを立たせたんだよ」と説明でき、Zくんは「分かったけど、いいから。自分でするから」と答えることができました。

 Yくんは、人の役に立ちたいと日常の中から手伝えることを探してがんばっているところです。集団遊びの中で役割を作ることは普段から心がけていることですが、その積み重ねがあって、Yくんが自分を輝かせる場面にたくさんチャレンジすることができているのだと思います。

比例・反比例

比例・反比例は小6の算数で習い,中学,高校の数学科でもずっと使っていきます。

この単元では文章を読んで式に直し,「比例か」「反比例か」を答えることがあります。例としては

①180ページある本をxページ読んだ時,残りページ数をyとする。

②半径がxcmの円の周の長さをycmとする。円周率は3.14とする。

③90cmのリボンをx等分したときの1本分の長さをycmとする。

④面積が20cm²の長方形の縦の長さをxcm,横の長さをycmとする。

 

といった問題が出てきます。上記の4つを「y=」の式に直し,比例なのか反比例なのか,どちらでもないのか答えます。

「表にすると簡単だ」と思いつつ,以外とそう簡単ではありません。比例はどのような関係なのか,反比例はどのような関係なのかを把握しておかなければなりません。さらに上記の問題では既習事項が定着している前提の問題です。読みや想像が苦手な子どもにとっては難しい問題です。

こういった問題の時,まず比例と反比例がどのような関係なのかに立ち戻ることが必要です。この問題に迷っていた子どもに下のイラストを見せました。すると「あ~そうやったそうやった。だからこれは…」と問題を解き始めました。

文章が羅列してあると混乱もしやすくなります。そういう時こそ原点に返ることが大事なのかもしれません。

本文に関係ありませんが面白かったのでこちらも載せておきます。↓

(画像元 パグまんが めー語