すてっぷ・じゃんぷ日記

今日の活動

課題設定

支援計画の事後評価の会議をしていると、時々、書いてある通りだけど書いてある課題を設定していないことがあります。これは、計画は立てるけれども日々のプログラムはそのまま続くのでスタッフのモチベーションが長く続かないと取り組めない内容があります。また、毎回課題としては書いているけれども達成できずに次回送りとされていつも評価は3段階評価の真ん中あたりでお茶を濁している評価もあります。

P君が自発的にスケジュールを見て行動できるようにというのもこの2年間同じでした。評価はいつも3段階評価の真ん中です。P君は来年の3月に卒業です。このままではきっと3月も「ほぼ達成できている」になりそうです。それなら、もう少し具体的に二つの内容なら自分でスケジュールを操作して行動できるにしてはどうかと提案しました。

いつも提示するスケジュールが多すぎるために、毎回スタッフがスケジュールを見るように促すことが定番になってしまっているのです。おやつの前の作業提示とかもっと簡単なスケジュール課題にしてはどうかと話し合いました。目標が高いか低いかは、当事者だけの問題ではなくスタッフのモチベーションの問題もあります。スタッフにもスモールステップでモチベーションが持続しやすい目標設定も大事だと思います。

 

 

他者理解と自己理解

Nさんがとても穏やかに友達と接することができるようになったという話をしました。Nさんは視覚障害があり、自分の周りに小さい子どもたちが寄ってくると不安なので「近寄らないで!」といつも厳しい声を出していました。結局それが面白くて、もっと子どもたちが寄ってきてNさんいじりが始まって、Nさんも大声で対抗するという毎日でした。

Nさんは、キーボード演奏がとても上手で以前から何度も、音楽遊びの時の伴奏をお願いしていたのですが、「嫌です」とけんもほろろに断られ続けていました。何の拍子か偶然Nさんが気まぐれに伴奏をしてくれることになり、その時に一番Nさんの邪魔をするO君も音楽遊びに参加していました。終わった後、NさんにO君らがとても楽しんで演奏していたことを少し丁寧に伝えました。

それからはNさんはO君にキーボードを譲ったり、「O君今何してますか」と友達を気にするようになりました。一緒に活動をし、他の人たちの様子を言葉で丁寧に伝えることで、Nさんの放デイの友達観が変わったようです。人が喜んでくれることに自分の値打ちを感じる、行ってみれば当たり前のことですが、この機会をどう演出するかが支援者の醍醐味です。

高学年の課題

生活型の放デイでは高学年の活動や内容づくりが難しいと何度か書いてきました。難しい理由は大人側の問題が大きいです。それは、発達障害があろうとなかろうと関係ありません。全国の学童保育所で高学年あそび問題も古くて新しい問題です。大人に依存的な低学年と、自立を模索し始める高学年とでは活動の質が変わってきます。

今日も高学年の子どもの暇つぶしに「ジグソーパズル」を課題として与えていいものかと議論になりました。好きに遊んでいいと言ってもパソコン以外は難しく、せめて静かにしてほしいのでパズルを与えるというスタッフ側。子どもにしてみれば、早くパソコンがしたいのでなんでもいいから手っ取り早い課題をするということで双方の利害が一致するのでこの「パズル問題」は見過ごされてきたのです。

しかし、これでは子ども自身も、放デイに何をしに来ているのかということになります。もちろん、ダイナミックな外遊びの提案だけでは毎日は運営できませんし、パズルでも内容やねらいによっては優れた課題になることもあります。生活型療育であっても、何のためにこの活動をしているのかスタッフが語れないような内容はNGだという話をしました。

服薬

L君は服薬を始めたたばかりで日によっては眠そうにしています。Mさんも服薬を始めたばかりですが、穏やかに過ごせるようになっています。こう書くと、L君は副作用が出ているから多いのではないかとか、Mさんは著効して良いのではないかとか言われそうですが、それは、放デイという環境でわずかな時間の話です。

自宅や学校の過ごしはどうか、何より本人が過ごしやすくなっているかどうかというトータルで一定長期間のデータが必要なはずです。その割には主治医や薬剤師から現場が求められる情報は皆無というほどありません。様々な環境で様々な様子を見せているはずなのに、医療は現場から遠いところにあるように感じます。

 

紅葉の特別入山

光明寺の『紅葉の特別入山』が明日から開催されます。総本山光明寺は承安5年(1175年)宗祖円光大師法然上人が御歳43歳の時、日本で初めて念仏を上げられた立教開宗の地です。今年は、現在放送中のNHK連続ドラマ小説「エール」のモデルになっている古関裕而さんの作曲した「念仏讃」直筆楽譜を初公開するそうです。

いつも静かな光明寺がこの時ばかりは「密密」です。同時に駐車場が拝観者用に有料になるので、お寺を散策したりする駐車場にも使えず、西山歩きにも使えなくなります。ただ、今年からは奥海印寺方面からアプローチする西山歩きを考えていますので、特別入山中でもなんとかなりそうです。

今の西山は一番歩きやすい時期でもあり、一服時の一杯のインスタントラーメンが至極の味です。今日もJ君がリュックにラーメン・コッフェル・バーナーの「山歩き三種の神器」を担いで、いそいそと山歩きにスタッフと向かいました。ちょっと時雨ている時もあったけど夕日が差してきたので大丈夫そうです。光明寺の紅葉が最も美しいのは、通常は12月初めころです。