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みんなちがってみんないい

みんなで力を合わせる事

【2020年3月2日 17時12分NHKWEB】

全国で始まった学校の臨時休校に合わせて保護者が仕事を休んだ場合の所得補償として、厚生労働省は1人当たり日額8330円を上限に、賃金相当額を支払うことを決めました。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため全国の学校で始まった臨時休校で、保護者の中には仕事を休まざるをえない人もいることから、厚生労働省は、所得を補償する新たな助成金制度を作り、2日、詳細を公表しました。

それによりますと、今回の対策で学校が臨時休校になったり、新型コロナウイルスに感染したおそれがあったりする子どもが休むのに合わせて従業員が有給休暇を取得した場合、1日当たり1人8330円を上限に賃金相当の額を企業に助成します。

対象は、正規、非正規を問わず、先月27日から今月31日に取得した休暇に助成金が支払われます。

一方、フリーランスで仕事を請け負っている人や自営業の人は対象となっていないということです。

厚生労働省は今後、申請の方法などを決めて公表したいとしています。

加藤厚生労働大臣は、午後の参議院予算委員会で、「保護者への助成は、年次有給休暇とは別枠で休暇を確保し、通常の有給休暇と同額の賃金を支払ってもらうよう企業側に求め、企業側には支払った賃金の10割を助成する」と述べました。

また、学童保育について小学校の休校に伴って午前中から運営する場合は1日当たり1万200円を、新たに運営する場合は1日当たり3万6000円を各施設に加算し、保護者に追加の負担は求めない方針を示しました。自民党の対策本部で、岸田政務調査会長は、臨時休校について、「家庭にはさまざまな事情があるので、しっかり耳を傾けながら、丁寧に対応を考えていきたい」と述べました。

出席した議員からは、「臨時休校で給食がなくなるため、関係業者への支援を行うべきだ」といった指摘や、仕事を休まざるをえない個人事業主も支援するよう求める意見などが出されました。自民党は、近く、政府に3回目の提言を行うことにしています。

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この時期、被雇用者の親が、子息の学校が臨時休校で仕事を休めば、最高20万円程度国が会社に人件費補填をしてくれる仕組みです。会社は人件費の持ち出しがなくなるので社員を休ませやすくする仕組み、社員も有給休暇が減らないので休みやすい仕組みと言ってもいいかもしれません。

しかし、人件費の補填ができても、人手を失った事業体が社会に与える影響は計り知れません。特に我々のような対人サービスの場合、休んだ従業員の人件費が補填できてもすぐさま代替者が見つかるわけでもないので、現場でのサービスは維持できなくなります。

休校になった学校の教職員に手伝ってもらう事はできるはずですが、そういうメッセージを発した政治家は多くないです。みんなが力を出し合う音頭取りが非常時の政治家の役割なのに、金を出せば良いという安易さを感じさせているのが気になります。休業者の人件費で会社が倒れるのを防ぐ事は大事ですが、政府は企業活動までを自粛させて感染防止をしようとしているのではないのですから、働く親を休ませなくてもいいように、政治家は動くべきです。

休めない家庭の低学年や特別支援学校生には学校開放する千葉・埼玉・横浜・大阪・京都市等は、働く保護者を支援する方向で動いています。いろいろ壁はあるけど緊急時はみんなで助け合おうというメッセージが伝わってきます。学校現場は共働き率が高い職場です。子どもを預けなければ仕事が成立しない方が多いのです。それでも、休みのドミノ倒しを誰かが止めて支えないと社会は崩壊します。これは、お金では解決しません。

確かに日本中の学校を休校にして感染スピードを落とそうという決断は凄いですが、学校職員が支えてあげてほしいと首長をはじめとする政治家が動く事も、お金を積むよりはるかに政治性の高い決断だと思うのです。

阪神・淡路大震災を経験した神戸の学校?

神戸市の教員いじめの行政処分が昨日報道されました。二人の男性教諭は懲戒免職。主犯格と言われていた女性教諭は停職3か月、もう一人の男性教諭は減俸だそうです。

同じ日、神戸市教委が他にも職員同士のパワハラはないかと調査したところ、さなぎを食べさせたり、丸刈りにするなどが発覚しました。しかも臨時講師が加害者です。神戸市の学校は緩みきっている感じです。これが25年前阪神・淡路大震災で6千名越えの犠牲者を出して、命の尊さを語り続け、悲しみを乗り越えてきた神戸の学校かと思うと、本当に情けなくなります。

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蚕のさなぎ食べさせる 神戸市立学校で新たな教員間いじめ 教室で丸刈り、頭に七味も
【毎日新聞WEB2020年2月28日 22時54分】

神戸市教委は28日、市立東須磨小学校とは別の学校で、複数の先輩教員が後輩教員に対し、蚕のさなぎを食べさせるなどの集団ハラスメントがあったと発表した。40代男性教諭を減給10分の1(3カ月)、30代男性臨時講師を戒告の懲戒処分とした。市教委は「(後輩に)被害感情がなく、公表を望んでいない」として、校名や校種を明かさなかった。

市教委によると2016~18年度、加害側の2教員が後輩の男性教員に、蚕のさなぎを食べさせる▽職員室や教室で丸刈りにさせる▽飲酒を強要する▽10万円分のかばんや時計を購入させる▽七味を頭からかける――など十数件のハラスメント行為をした。既に退職した別の教員も、この後輩教員宅の壁やドアに落書きをしたという。

東須磨小の教員いじめ問題を受けて、市教委が全教職員を対象に実施したハラスメントに関するアンケートで発覚した。被害教員は申告しなかったが、同僚13人から訴えがあったという。前校長らは同僚からハラスメント行為について知らされたが、加害側の教員らに十分な指導、注意を怠っており、前校長は口頭訓戒、現校長は文書訓戒となった。

市教委は「被害感情がなく、今回の処分発表で調査は終わりにする」と説明した。【春増翔太】

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神戸・東須磨小教員間いじめ 加害教諭2人を免職処分、2人は停職と減給
【2020.2.28 19:40産経WEST】

神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、市教育委員会は28日、加害側の蔀(しとみ)俊教諭(34)と柴田祐介教諭(34)の2人を懲戒免職、女性教諭(45)を停職3カ月、男性教諭(37)を減給3カ月(10分の1)とする懲戒処分を発表した。
また調査委員会が先日公表した報告書で2件の暴言が認定された前校長(55)を停職3カ月、加害教諭側に漫然と口頭指導を行い、逆恨みを招いたとして現校長(55)を減給3カ月(10分の1)とした。さらに前々校長(62)も戒告処分とした。
調査委の報告書では、加害教諭4人は平成29年夏頃から約2年間、主な被害に遭った男性教諭(25)に対し激辛カレーを食べさせた行為をはじめ、暴言・暴行など100件超のハラスメントを行った。このうち蔀教諭は最多の78件、柴田教諭は27件のハラスメント行為が認定されていた。
市教委は2人の処分理由について「悪質なハラスメント行為で職場の秩序を乱した。勤務態度にも問題があり、最も重い免職とした」と説明した。
また停職の女性教諭、減給となった男性教諭についても「ヒアリングで虚偽の事実を述べたり、セクハラ行為にも及んでおり、厳しく処分する必要があった」とした。

 

新型コロナ拡大防止

京都市立校3月5日から休校、府立校は3~13日 新型コロナ拡大防止で
2020年2月28日 12:57 【京都新聞WEB】

政府が小中高校の臨時休校を要請したことを受け、京都市教育委員会は、3月5日から全ての市立の小中高校、特別支援学校、幼稚園の計261校を臨時休校にすると28日発表した。「課題を確認して対応するには一定の時間が必要」として、2~4日は通常通り登校日とする。
休校期間は春休みを含め、幼小が4月7日、中学が4月5日、高校が4月7日か8日、特別支援学校が4月7日まで。
京都府教委も同日、全ての府立中高校、特別支援学校の計74校(分校含む)を3月3~13日に休校すると発表した。今後の状況に応じて延長するという。市町教委にも臨時休校を実施するように依頼する。
府教委によると、政府の要請は2日からだったが、周知の期間などを踏まえて3日からに決めた。期限を13日までとしたことについては、ウイルス感染が収束した場合に定期テストを実施する可能性を考えた上での措置だとした。橋本幸三教育長は「テストや入試など非常に大事な時期でつらいところだが、感染の拡大を防ぐために可能な限り対応していく必要があると判断した」と話した。
3月6日に予定している高校入試の中期選抜は実施し、ウイルス感染や感染の疑いで受験できなかった生徒には追試験の実施を検討する。卒業式も感染防止対策を講じた上で行う。

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京都市教育委員会「京都市立校、2日は通常登校」 府教委「高校入試は実施」 首相休校要請で検討
2020年2月28日 9:33 【京都新聞WEB】

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて安倍晋三首相が突如表明した休校要請に対して、京都府と滋賀県、京都市の各教育委員会は27日夜、対応の検討を急いだ。
京都府教委は幹部らを集め緊急会議を開いた。3月6日に予定している高校入試の中期選抜については、府内の感染状況に大きな変化がない限り実施予定。府立中3校の卒業式は時間を短縮する方針という。橋本幸三教育長は「突然の表明には正直驚いている。政府の要請を踏まえた対応をする方向で、生徒や学校運営に対する影響を考慮しつつ最善の方法を考えたい」とコメントした。
京都市教委は校長会役員と協議を行い、3月2日は通常通り登校日とすることを決めた。3日以降の対応については早急に検討するという。在田正秀教育長は「一人一人の子どもの居場所、安心・安全の確保、各家庭の状況など各学校で課題を確認して対応するには一定の時間が必要」としている。
滋賀県教委も緊急会議を開き、3月の卒業式や高校入試を予定通り行う方針を確認した。県立高校などの卒業式は、来賓や在校生の出席者数を減らしたり、式典時間を短縮したりするよう各校に求める。休校期間に必要な対応や、児童・生徒、保護者らへの注意事項などを検討しており、福永忠克教育長は「国の要請は重く受け止める。子どもたちの安全を一番に考え、判断していく」と述べた。

発達障害だけで子どもを見ないで

卒業・卒園、そして入学・進級シーズンがきます。新しい生活を心待ちにする反面、ちょっと不安もあります。生活の変化は「ストレス」なので、不安になるのは当然の反応です。保護者としては「それも成長」の一過程と見守っていくしかありません。

けれども、もしも日頃から保護者の方が「うちの子は発達障害かもしれない…」とモヤモヤを抱えているとしたら、新生活への不安はおそらく子ども以上です。そんな時には、学校や園とどんな風にコミュニケーションを取っていけばいいかヒントをくれる『「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する』(田中康雄/SBクリエイティブ)を参考にしてください。

著者は北海道大学名誉教授であり「こころとそだちのクリニック むすびめ」院長。発達障害の特性を持つ子どもとその家族、関係者とつながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援で多くの人から支持されている児童精神科医師です。

本書は「発達障害の診断名より大事なのは、その子の目線にまで達して気持ちを想像してみること」として、発達障害と診断される可能性のある1歳から12歳までの12人の子どもたちのストーリーを例にその子に合ったかかわりのポイントを探っていくというものです。いずれのケースでも、その子の気持ちや困っている理由を想像する「仮の理解」を進めた上で、親御さんの気持ちに寄り添いながら時には周囲と連携した具体的な「かかわりの提案」をしていきます。

12人のストーリーは年齢別に相談の多いケースを事例化した架空の存在ですが、たとえば「かんしゃくが激しい、ひろゆきくん」(1歳8ヶ月)、「授業中座っていられない、たいきくん」(7歳・小1)と具体的なので、お子さんと同じようなケースを見つけることができるかもしれません。またそれぞれのストーリーは乳時期(0-3歳)、幼児期(3-6歳)、就学期(6-7歳)、学童期(6-12歳)と成長に合わせた4つのステージに沿って紹介し、その時期ごとにありがちな問題や親が抱えやすい心配、検討の必要が出てくる幼稚園入園前、幼稚園・保育園から小学校へ、低学年から中学年へといった進学・進級の節目にありがちな「不安」にもしっかりヒントをくれるので心強いです。これまでを振り返りながら今を見ることで納得できることもあれば、今後を見通すことで心構えができます。

場合によっては、「あのときこうしなかったから…」という後悔を抱えている方もいるかもしれません。けれども子どもとのかかわりに手遅れはありません。一緒に考えてくれる人と今から始めれば、どの段階からでも手立てはあります。

著者は医学的見地から「発達障害」という概念の存在を否定はしませんが、臨床の現場を通じて「発達障害だけでは話が進まない。進ませてはいけない」ことを実感し、急いで診断名をつけることより「一人一人の思いや周囲との関係性について思いを馳せ、今できる生活の応援を考える」ことを大事にしています。

キャリア・パスポート

2020年4月より各学校で「キャリア・パスポート」が始まります。「キャリア・パスポート」とは、児童生徒が、小学校から高等学校までのキャリア教育に関わる諸活動について、特別活動の学級活動及びホームルーム活動を中心として、各教科等と往還し、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオのことです。なお、その記述や自己評価の指導にあたっては、教師が対話的に関わり、児童生徒一人一人の目標修正などの改善を支援し、個性を伸ばす指導へとつなげながら、学校、家庭及び地域における学びを自己のキャリア形成に生かそうとする態度を養うよう努めます。

また、目的(ねらい)として以下のように書かれています。小学校から高等学校を通じて、児童生徒にとっては、自らの学習状況やキャリア形成を見通りしたり、振り返ったりして、自己評価を行うとともに、主体的に学びに向かう力を育み、自己実現につなぐもの。教師にとっては、その記述をもとに対話的にかかわることによって、学校内における様々な経験を一つにして、自らの学習状況やキャリア形成と照らし合わせたり、振り返ったりしながら成長を自己評価する(=ポートフォリオ)ということです。また、教師は児童生徒の記述などを参考にしながら生徒が自らの学びをキャリア形成に生かせるように関わっていくことが必要となるようです。「アンケートやポートフォリオ等」の実施を全体計画に盛り込んでいる学校は盛り込んでいない学校に比べて「児童・生徒は自己の生き方や進路を真剣に考えている」という結果が良いことも全国アンケートの結果も判明しており、キャリア教育の方法として効果が高いことが示されています。同資料の中にはキャリアは「ある年齢に達すると自然に獲得されるものではなく発達を促すには外部からの組織的・体系的な働きかけが不可欠」であると言われていることや働きかけを支える教材もまた不可欠であることも書かれています。

 

障害者医療

障害者医療では医ケア問題はクローズアップされてきましたが、知的障害者や自閉症者の医療問題はまだまだ認知されていません。医療機関を受診した際に、十分な診療を受けられないことは障害者本人や家族にとって辛い経験となります。当事者らは医療機関の受診に際し、多くの負担を感じているのです。また、不快体験や失敗体験が医療機関受診への困難感を強めていることもあります。さらにそれらは受診に対する自信喪失や無力感につながっていたことから、知的障害者や保護者が受診の成功体験を積み重ねられるような支援が必要です。

知的障害のある子どもが“成功経験が少ない”のは、周囲の状況が整っていないことの裏返しであり、今の力で活動できるよう工夫されていない結果でもあります。知的障害者の医療機関受診に関しても同様であり、知的障害者がスムーズに受診できていない状況は、医療従事者の支援が不十分であると自覚してもらうことも必要です。医療従事者の態度や言動は知的障害者や保護者の医療機関受診困難感に影響を与えています。医療従事者は専門職として受診環境を含む改善の余地について検討し、支援の必要性を捉えられる視点が重要ではないかと思います。

知的障害者や保護者は自分たちの努力だけではスムーズな受診への限界を感じ、学校や医療機関、ひいては制度やシステムなど周囲に支援を希望しつつも求めることができていない現状があります。しかし、歯科の領域においては知的障害者が受診する際の個別的な支援が見られます。恐怖や不快刺激を生じさせずリラックスできるように設定する刺激統制法や視覚的支援ツールを用いて情報を伝えることで、治療への適応行動を図っています。これは他の診療科においても有用性が期待されます。医療従事者は知的障害という特性から“できない”“無理だ”と判断するのではなく、選択肢として提示できる支援方法のバリエーションを習得していくことが重要だと思います。

またスウェーデンでは、高齢者ケア・障害者ケアで法律体系やサービス、利用手続きが分かれているわけではなく、社会サービス法に基づく普遍サービスとして一元化されています。そのため高齢者と障害者の政策に差異がなく、誰にとっても理解や利用が容易です。加えて、知的障害者の特性や個々人の障害の程度に合わせたきめ細やかな対応も行われています。しかし、「駆け込める病院がない」「緊急時の受診では行ったことのない医療機関の受診となるので難しい」という意見があります。知的障害者が緊急に受診する場合、生命の危機的状況であるにも関わらず“専門の医師がいない”という理由で、診療を拒否されることもあり、日本においては知的障害者の急性期医療自体が十分ではありません。

そこで、まずは知的障害者の一次医療の充実を図ることが急務です。次に、二次医療圏を中心とした受け入れ医療機関の整備や受診に対するサポート体制の強化が必です。我が国では診察や治療は医療機関においてなされるのが一般的ですが、慣れていない場所での受診が困難である知的障害者においては訪問診療を可能とする医療サービスの適応拡大も必要です。

当事者側としては、スウェーデンやイギリス、アメリカなど多くの国で発展している知的障害者によるセルフアドボカシー(権利主張)グループにおいて受診環境改善の取り組みが始まっています。セルフアドボカシー活動については日本でも1990年代より浸透し、展開されてきましたが、知的障害者の受診においては更なる役割が求められています。日本では知的障害者の余暇活動や仲間づくりを中心として進展・拡大してきた経緯があり、セルフアドボカシーを目的としての活動を行っているグループはまだ少ないからです。セルフアドボカシーグループ活動を通じ、知的障害者の健康や医療に関する当事者の意見やニーズを多くの場で発信できれば、知的障害者の医療受診の現状を知ってもらう機会となり、医療機関での不快体験や失敗体験による受診負担の増加や、受診負担解決への無力感、受診への自信喪失の改善につなげることができると思います。

本人や保護者が医療機関に自信を持って受診できるよう、看護者は事前練習できるための受診に関する詳細な情報提供やスキル獲得のための支援が必要です。待ち時間に対する配慮や受診環境の調整については、本人や家族の申し出で対応するのではなく、看護者から働きかけ当事者の思いに寄り添うことが大事で、うまく受診できなかった場合には、医療機関に訪れることに挫折しないように気持ちを支え、フォローすることで次回の受診へとつなげる役割が求められます。このようにして、知的障害者と保護者が少しずつ自信を持って医療機関の受診ができるようになれば、現在抱えている医療機関受診に対する困難さも徐々に軽減されていくと思います。

パラサイト

キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていました。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことになりました。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れます。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していきます。

前半は、コミカルに富裕層に取り付いて行く半地下家族のキム一家。家族ぐるみで詐欺まがいな行動を面白おかしく描いてるのですが、後半は一気に雰囲気が変わります。

そして前後半を大きく分ける「 突然変異 」と言える点は、騙してクビにしたパク一家の元家政婦が現れたところです。キャッチホンの画面に映った瞬間、留守になってるパク豪邸で好き勝手していたキム一家全員が「 やばい 」と言わんばかりの真っ青な表情に変化します。

豪邸には住人のパク一家も知らない地下が存在し、そこに元家政婦の旦那が潜んでいたのです。最初は「 なんとか食事を与えて 」と懇願する元家政婦ですが、自分がクビにされたことの真実を知ります。そしてそこから始まる、キム一家 vs 元家政婦夫婦。最終的に夫婦2人を地下に閉じ込め、しかも、元家政婦は頭を打って脳震盪で亡くなってしまいます。

「 どうしよう、どうしよう 」と困惑するキム一家。このコミカルな前半、ダークな後半のギャップに本当に衝撃を受けます。日本はカンヌどまり韓国はアカデミーまでという本質が垣間見えます。

 

親子の関係性の悪循環を理解する

通常、親子の関係性に問題がある場合、親子の関わりや行動に悪循環が生じているものです。子どもが問題行動を起こす→親が頭ごなしに叱る→子どもは、「どうせダメな子なんだ。」と思い、反抗したり、反省する意欲を持てなかったりする→親は、子どもの態度にガッカリし、態度に出してしまう→子どもは、ますます意欲をなくして反抗する(最初に戻る)。ペアレントトレーニングを受ける親は、子どもへの関わり方や関係性に悩みや不安があり、改善意欲を持っていますが、目の前の出来事への対応に手いっぱいで、悪循環に気づいていないことが少なくありません。そのため、まずは、親子の関係性の悪循環に目を向けるところから始めます。

日常生活における子どもの行動について、以下の3つに分類します。
1.好ましい(増やしたい)行動:家事を手伝う、学校の準備をする、兄弟の面倒を見るなど
2.好ましくない(減らしたい)行動:宿題をしない、好き嫌いをする、言うことを聞かないなど
3.許しがたい(絶対に止めさせたい)行動:他人に対する暴力、自傷行為、物を壊すなど
子どもが好ましくない行動や止めさせたい行動について、状況や頻度、親の対応、子どもの反応を思い出し、言語化もしくは文章化して、冷静かつ客観的に振り返ります。そして、親の関わり方のポイントを学習するとともに、実際に子どもが問題行動を起こした場面をロールプレイで再現し、学習したことを実践してみます。一方で、好ましい行動についても、状況、親の対応、子どもの反応を書きだします。その上で、子どもの心に響く褒め方や、子どもの良いところを見つけるコツを学習します。

例えば、嫌がる子どもに宿題をさせる時や、おもちゃを片付けさせる時などは、親子げんかになったり、子どもが言うことを聞かなかったりしやすいものです。こうした場面で、子どもが自発的に好ましい行動(親がさせたい行動)を取れるような、上手な指示の出し方や、子どもが指示を聞かなかった時の対応について学習します。

ペアレントトレーニングが発達障害の子どもを持つ親のトレーニングとして注目され、たくさんの親が興味関心を持つようになるにつれて、いくつかの誤解も生じています。ペアレント(親)トレーニング(訓練)という名前から、問題のある親を指導するものだと誤解している人がいます。しかし、ペアレントトレーニングは、「悩みや不安が強くてうまく発揮できていないけれど、親が元々持っている「子どもを育てる力」」を引き出すためのトレーニングで、親を問題視して指導するためのものではありません。また、ペアレントトレーニングのカリキュラムには、「無視をする」という内容が含まれています。しかし、ペアレントトレーニングにおける無視は、子どもが自分の行動が好ましくないことだと気づかせるための行動で、いじめや児童虐待で問題となる無視とは意味合いが異なります。また、子どもが好ましくない行動を止めるとすぐ褒めるなど、子どもの心をケアするためのテクニックも同時に学習します。

興味のある方はスタッフまで。

NHK連ドラ「スカーレット」

NHK連ドラ「スカーレット」今日は不覚にも泣いてしまいました。

陶芸を導いた大好きな夫の助言を振り切って穴窯に没頭する妻の我儘とその才能への嫉妬心から夫は家を離れます。一人息子の子育てを終え実母を見送った妻は、名声をあげた陶芸では埋められない空虚を、元夫に再会してもうまく伝えられません。

(工房で電気窯を見ている八郎)

喜美子) おう。

八郎) えっ…。

喜美子) おう。

八郎) えっ…?

喜美子) ハチさん呼んでええ?

八郎) えっ?

喜美子) 喜美子呼んで。

八郎) はっ?

喜美子) 喜美子ぉ呼べ。

八郎) あの…。

喜美子) ええやん、もう喜美子呼んで。

八郎) いや…あっ、えっ、あ…あの…。

喜美子) もう普通にいこうや。

八郎) 普通?

喜美子) ハチさん。喜美子。なっ?普通にいこう。

八郎) 何やねんいきなり。

喜美子) せやからな、何やこう…ここ? ここ? よどんでる感じあるやん。

八郎) よどんでる?

喜美子) よどんでるいうか、う~ん…重々しい。

八郎) 重々しい…。

喜美子) ちゃうか、ちゃうな。こう…これ、な…何て言う?え~ほやから…。

八郎) 意識…。

喜美子) えっ?

八郎) 意識し合うてる。

喜美子) そや。意識し合うてるんやな。えっ、うちのこと意識してる?

八郎) そら。

喜美子) 意識してるん?

八郎) いやまあしてへん方がおかしいやろ。

喜美子) うちもしてる。

八郎) おおっ、してるやん。

喜美子) ほななくせ。

八郎) えっ。

喜美子) なっ? 意識し合うてる感じ、はい、なくして。はいはいはいはい。

八郎) いやいや「はいはいはい」いうてそんないきなり…ちょちょちょ…ちょっと、待ってえや。あのな、座る? もう座りましょう。

喜美子) ええ。

八郎) ちょ…もう、ほなもう…えっ何をそんないきなり…。怒ってはるんですか?

喜美子) もう堅苦しいのやめようや。そらいろいろ思うこともあるやろ、うちかてあるわ。いやあるか? ないわ。もう分からん。もう分からんけど、もう何年も前のことやで? いつまでも引きずる年でもないやん。周りに気ぃ遣わせてやで? この前の…この前のあれかてそうや。照子に信作にほんで小池ちゃんもな、もううちらに気ぃ遣てたん分かったやろ?

八郎) 分かった…。

喜美子) そんなん悪いなあ思わんかった?

八郎) 思た…。

喜美子) 武志かてそうやで。気まずいんちゃうんかって聞いてきよった。

八郎) そうなん?

喜美子) ほやからな、普通にしよ。

八郎) ふ…ほな普通てどういうのいう。

喜美子) せやから何回も言うてるやん、ハチさん。喜美子やん。

八郎) 名前?

喜美子) ハチさんはそっからやろ?そっから変えていかんと。

八郎) あ~。

喜美子) 「あ~」やないで? 言うてみ。「喜美子」言うてみ。

八郎) 喜美子。

喜美子) ちゃうなあ。

八郎) もう分からへん…。

喜美子) 何もないねん、もう何もないねん。さっぱりとな? お互い、さばさばいこうや、なっ、分かる? うちできるで。もう手ぇ触っても何ともない。ほら、こんなんもできるで、ほらほら。お~ハチさん久しぶり、おうおうおう、おうおうおう。

(八郎に抱きついた喜美子の顔が真顔になってしまう)

 ・・・あかん・・・・・歳とった〜。

 

指標該当

放課後等デイサービス「指標該当」 10/10 で、この指標は「強度行動障害の判定基準で放デイ該当児童を決める」に等しいと述べてきました。放デイは発達期の児童を対象にしており、療育や教育の内容によっては行動障害を予防する効果も上がるので、児童の現在の状態が手がかかるかどうかで、つまり老人や成人のものをそのまま持ってきて判断すべきではないということです。また行動障害は前思春期頃から徐々に生活が困難になって顕在化していくことが少なくないので早期の介入が重要であるということからもこの基準は適切とは言えません。

もちろん、厚労省は夫々の自治体で判断基準を設ければいいとして一律にこの基準を押し付けてはいないとしますが、表を出せば安易に表に引きずられてしまいます。ICFは障害だけに着目するのではなく、障害を「参加の状態」として見ていくべきだと障害観を変え厚労省もその見方に変わってきているのに、こういう得点表になるとあっという間に障害だけを切り取る視点になってしまいます。重要なことは、一人でお店で買い物ができるコミュニケーションや移動能力を持っていなくてもどういう環境なら実現できるかとか、映画館やミュージアムで鑑賞したり公共交通機関はそのままでは使えないけれどこういう支援があったら使っていけるよという事をチェックしなければ意味がないのです。不適切な行為と言っても、家ではそれにあたらなくても百貨店では不適切な場合もあるからどう支援すればうまく行くとか、そううつ状態も場面場面で違う様相を見せるから何を注意すればうまく行くかという内容こそが得点化されなければならないのです。

社会参加の場面でどうなのか、同世代と同じように参加するにはどういう支援がいるのかということです。そういう意味では、行政が親だけに聞き取りをするのもおかしな話で、それこそ支援者も参加するケアマネ会議を持つべきです。相談事業はこうした本人の参加をどう支援していくかを当事者や関係者とともに考えていく事業だったはずです。行政が当事者の参加状況の可能性も考慮して考える余裕や、ありきたりのサービスプランを書くだけで相談員がせいいっぱいにならない施策が必要なのです。基準というのは平等ではあるけれど、条件がそれぞれ違う個人には全く公平ではないのです。それを言えるのは今の制度では保護者の皆さんだけとういうのが、不公平を再生産しないか危惧しています。

そして、現状では余裕のない判定環境はすぐには変わらないのも事実です。従って、学童期の当事者支援については、教育支援委員会で切れ目のない支援をめざしてそれなりに相談時間をかけて親とともに支援環境や校種※を選択しているのですから、行政の縦割りを乗り越えて、これを一つの公的な相談の結論として福祉行政も共有すれば良いと思います。 

※学校教育法施行令第22条の3の特別支援学校の知的障害の就学基準は、「1、知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの 」「2、知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの 」とその全般的な支援の必要性を認めている。