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小児科学会「休校効果は限定的」
学校再開しても子どもの感染は家庭8割、学校1割小児科学会「休校効果は限定的」
2020年11月1日 05時50分【東京新聞】
新型コロナウイルスに感染した子どもの感染場所は家庭が約8割で、学校や保育園・幼稚園は約1割だったことが、日本小児科学会の調査で分かった。今春の小中学校の休校時期だけでなく、学校が再開していた8月以降も同じ傾向で、休校効果は限定的だったと評価している。(原田遼)
全国の約150病院にアンケートし、1月~10月上旬に感染した472人の状況を報告してもらった。ほとんどは中学生以下だが、高校生以上(20歳未満)も複数含まれる。
感染場所が判明している423人のうち、329人(78%)が家庭だった。幼稚園・保育園は31人(7%)、学校が22人(5%)、ほかは塾や習い事など。
◆大人同様に増えた子どもの感染者数
3月~5月は安倍晋三首相(当時)の要請と緊急事態宣言で全国的な一斉休校になり、保育施設なども休園が続いたが、「第一波」のピークだった4月は大人と同じように感染者が増えた。休校期間を含む1月~10月上旬を通し、感染場所は家庭が約8割だった。
学校が再開した6月以降、大人の感染者が再び増えたのと同様に、子どもの新規感染者も増加。ピークの8月以降だけを見ても、感染場所は家庭内が約8割を占めており、学会は「学校や保育園よりも家庭内で感染する子どもの方が多く、休校の効果には限界がある」とみている。
調査結果に対し、文部科学省は「学校内の感染が抑えられているのは、マスク着用や消毒などを徹底した効果もあるのでは」と指摘した。今春の一斉休校の時期には、マスクや消毒液が不足していた。
調査を担当した聖マリアンナ医科大の勝田友博講師は「小児は新型コロナに感染しにくいという報告がある。一斉休校はデメリットも多く、今後は慎重に判断するべきだ」と指摘した。
◆休校明け、子どもたちは自身の50メートル走のタイムに驚いた
今春の小中学校の休校措置が、新型コロナの感染拡大防止にどの程度効果があったかは不明だ。ただ、3カ月近くに及んだ長期休校が、子どもたちの心身に悪影響を与えたと感じる教員は少なくない。
「こんなに体力が落ちるのか」。休校明けの6月、東京都内の小学校で低学年を受け持つ教諭は驚いた。体育の授業でリレーや鬼ごっこを始めると、子どもたちがすぐに疲れた。50メートル走では、多くが自身のタイムの遅さにびっくりしていたという。
算数や国語の授業などでも、後半になると椅子にもたれかかったり、足を開いたりと、集中力が持続しない子どもが目立った。
◆「休校措置は代償が大きい」教育現場の声
都内の別の小学校教諭も「自粛期間中にゲーム漬けになったせいで、授業中にボーッとする」「親の付き添いがないと学校に来られない」「親子げんかが増えた」などの報告があったと明かす。「休校措置は代償が大きい。今後はやめてほしい」
「最近になって明らかに保健室相談が増えた。2学期が普段より長いからではないか」と話すのは、都内の高校の養護教諭。2学期が8月下旬に始まった一方、文化祭や体育祭は軒並み中止になった。「気分を切り替える行事がなく、授業だけが淡々と進む。冬休みもまだ遠く、生徒が精神的に息切れを起こしているのでは」と心配する。
文科省の健康教育・食育課の担当者は「休校による悪影響は把握している。今後、感染がまん延した際は、学びの保障という観点も踏まえて、休校措置を取るべきか考える」と話した。
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この記事も、武漢風邪による休校が子どもの健康に良くないということを、子どもの体力、精神力、学力低下と遠回しに批判しただけに終わっています。もっとも重要なことは、武漢風邪にかかった子どもの病状が休校を全国的に実施するほどのものであったかどうかということです。医師の学会報告でありながら、病状には一行も触れていないのは不自然極まりないです。
どんなに学力が落ちようが、体力が落ちようが、子どもの生命や健康を著しく脅かすものであれば、厳しい外出制限も仕方のないことです。しかし、今回の武漢風邪は子どもの健康を著しく脅かすものではなかったということに踏み込まなければ、休校による子どもの保健衛生を論じたものにはなりません。その事実を示すことを控えたのは小児科学会なのかメディアなのかはわかりませんが、親や関係者が一番知りたいことは、ほんの1か月前までメディアが毎日毎日煽りにあおった感染報道が、少なくとも子どもには当てはまらないという感染症状の事実です。