師走
なんだかんだでもう12月師走です。年を取ると時間経過が加速度的に早く感じます。子どもらはまだクリスマスまで3週間もあるーと言うのですが・・・。
師走には大きく三つの説があります。第一は、坊主が忙しくする意味です。師という言葉はお坊さんのことをさします。昔は、お盆と正月前には、お坊さんをお呼びして先祖供養が一般的でした。この時期、お坊さんたちはあちらこちらの家庭に出向いてお経を上げます。あちらに行ったり、こちらに行ったり、お坊さんが忙しく行き来しているから「師走」とする説です。
第二は、仕事の終わりという説。次の年に仕事を持ち越す訳にはいかないと年内に仕事を終えるためにがんばります。仕極つ(しはつ)とは仕事が全てきっちり終わったという意味の言葉です。その仕極つ(しはつ)という言葉が形を変えて「しわす」になったとする説です。
第三は、当て字説です。現存する中では最古の和歌集「万葉集」では12月のことを別名で「十有二月(しはす)」と呼んでいました。12を漢字で「十有ニ」と表したのです。「十有ニ」で「しはす」だったものに別の漢字を当て字したものが師走、とする説です。
他にも、風物や行事を季節ごとにまとめた日本歳時記では、12月を「四極月(しはつづき)」としています。四極月とは四季が果てると言う意味で、四極(しはつ)が師走に変化したとする説もありますが、はっきりしたことが分からないのが、日本の歴史の古さ所以というところです。