すてっぷ・じゃんぷ日記

そうだったのかプールパニック

昨日朝からプールと思い込んで大声を上げて怒っていたいたOちゃん(言葉と機能的コミュニケーション: 07/29)が今日は落ち着いて通所してきました。朝からプールに入ろうともしないし、お昼から粛々とプール遊びをしたのです。何故だと思うか職員に聞いてみると、朝から全体にスケジュール発表をしたからだと言います。でも、毎日年がら年中、全体へのスケジュール発表はしているのです。スケジュールが朝に発表されるとOちゃんが認識しているなら、そもそも昨日のような見通しと食い違ったようなパニックを起こすはずがありません。

他の職員にもう少しよく聞いてみると一昨日も家庭の都合でお昼からお父さんが連れてきたと言うのです。ちょうどお昼からはプールだったのでOちゃんは楽しかったわけです。

「そうか!そういうことだったのか!」やっとOちゃんのプールパニックの原因が分かりました。時間やスケジュールがよくわからないOちゃんは状況でこれからの出来事を予測しているのです。「一昨日は【昼に】お父さんと事業所に来てプールでご機嫌だった→昨日もお父さんと【朝に】一緒に来た→お父さんと一緒に来たら昨日通りすぐにプールがあると思ったのにプールがないので怒った」というわけです。Oちゃんには朝も昼もないのです。「お父さんと通所すればプールがあり、職員と通所すればプールはすぐにはない」という理解だったのです。

職員は毎日毎日全体のスケジュール発表をしているから、それくらいOちゃんは理解しているだろうと思っていたのですが、見事に外れました。「昨日プールに入ったのが嬉しくて、今日は朝から入ろうと思い込んできた」という前回の読みも違ったのです。Oちゃんの中にはOちゃんの秩序があったのです。こんなふうに世の中を理解しているとなるとOちゃんの日常はハプニングだらけです。そして周囲の人もOちゃんの苦しみがわからないまま毎日を過ごすことになります。スケジュール支援は家を出る時に示す必要があると思います。「午前公園 お弁当 午後プール」程度の簡単な日課でいいのです。そして日によってスケジュールを変え、ルーティンな日課にしない工夫が必要だと思います。