すてっぷ・じゃんぷ日記

ショッピング支援は万全の準備を

Fさんに昼食をコンビニで買ってもらおうと、いつものお気に入りのナポリタンスパゲッティーのリマインダーを持って買いに行きました。買い物支援の必要なFさんとG君の二人でコンビニ内に入ったのが失敗でした。G君が会計をしているので職員がFさんから目を離した間に、Fさんは店内を見て回り、お気に入りのハイチュウーを手に取っていたのでした。それも、もう商品を開けていました。

ここで「やりなおし」と交渉しても店内ですから開封した商品を返すわけにもいかず、交渉のトレーニングもできていないので、修正すればFさんは大騒ぎになるのが必至です。せっかくショッピングの練習に来たのに、商品を勝手に開封するのを見過ごすしか方法がありませんでした。お客さんがいるのにFさんともめて迷惑をかけるわけにはいかないからです。次回も繰り返してしまう可能性があるので、商品を開封してしまったことを忘れるまでは店に入るわけにはいかなくなりました。

結果的に、Fさんのショッピングの機会を遠ざけてしまったことがとても残念です。行動問題のある方のショッピングはどうしても遠ざけがちになってしまいます。それは、店員の方や周囲のお客さんに迷惑をかけられないし、障害のある方を誤解をしてほしくないからです。行動問題のある方のショッピングは、支援者は練習に練習を重ねて、様々なイレギュラーも想定して挑む必要があります。必ず成功させようとする準備がないと、当事者の可能性を狭めてしまうからです。たかが買い物されど買い物です。購買行動は障害者があってもなくても、その方の権利です。買い物は楽しく選ぶという人生を豊かにする中身をたくさんもっています。障害の重い方にも適切に購入できるように支援したいと思います。