読みの支援
じゃんぷに通う子どもの中に「音読の宿題が嫌だ!」と話す子どもがいます。そういった子ども達の文章の読みを聞いていると、様々な困難が見えてきます。読み飛ばしや勝手読み(文章に書いていることと違うことを言ってしまう)、逐次読み(文字を一つ一つ拾って読む。「こ…ん…に…ち…は…?」と文章の文字一つ一つを拾って読む。「きゃ」「きゅ」等の拗音も文字を一つずつ拾うので「き」「や」と読む。)と、子どもによってそれぞれですが、どの子も読みの流暢性に困難を持っています。文章を読むことがその子にとって大きなエネルギーを使ってしまったり、文字の形と音が一致していない等、原因は様々です。
さて、根本的な支援としては「聴覚法」や「T式ひらがな音読支援」といった方法があります。それぞれの子どもによって合う合わないがありますので、じゃんぷの中でも聴覚法に取り組んでいる子もいればT式ひらがなに取り組んでいる子もいます。
ただ何よりも子どもに成功体験を積むことが大切です。普段の学校生活の中でこういった子ども達が「出来た!」と感じることが必要なのです。トレーニング以外で普段の学習と結びつけるのであれば、読んでいる1行だけが見える「リーディングルーラー」を使う、文節ごとに線を引き、まとまりが見えやすくする、教材そのものに興味がないのであればその子の興味のある題材の文章を使う…等々
普段の生活での「読めた!」そして聴覚法やT式といったトレーニング、どちらの経験も必要かな、と筆者は感じています。