視覚支援
Nちゃんが「公園に行こう。」と誘われても「嫌だ~」と言っています。状況はNちゃんがスケジュールを確認後,他の子がゲームをしている様子が目に入り,そちらに向かってしまった,という経緯です。
Nちゃんは小学校支援級の子ども達が外遊びやゲームをして盛り上がっているのを見ると「楽しそう!」と思って参加しようとする姿が見られます。
そちらに意識が向かい,スケジュールのことを忘れてしまったのでしょう。職員から「スケジュール見たでしょ,公園に行くよ。」と言われても「スケジュールを見たこと」を忘れているので言葉で言われても何が何だかわかりません。
口で言っても埒が明かないのでNちゃんのスケジュールをもう一度見せました。すると「行ってきまーす。」と準備を始めました。
自分のスケジュールを確認すると「あ,そうだった。」と思い出しました。
耳で聞いたことを頭の中で整理して情報を理解することは意外と難しいものです。Nちゃんは言葉は発するので「口で言っても動けるだろう」と思っていまいますが,案外理解していないことの方が多いです。
しかし視覚的に支援すると耳で聞くよりも目で見て「○○をする。」「○○君(さん)と一緒に遊ぶ。」等の情報が入りやすいです。初めからそれをしておけばNちゃんも「嫌だ~」と言わずに済みました。視覚支援は当然のことですが,改めて大事な事だ,と感じました。ごめんねNちゃん!