怒りの地雷を踏まないで
W君がもっとパソコンがしたかったのだけれど、その日はスケジュールが圧していて思うほどPCで遊べませんでした。W君は前回約束した通り約束した時間に終えてPCを片づけました。
でも、約束は果たしたけれど気持ちが収まりません。周囲のスタッフに悪態をつきはじめました。とは言っても彼は悪態=腹いせをスタッフにぶちまけているつもりはありません。「悪態」のように他の人には見えるだけです。自分が他者からどう映っているのかはW君にはあまりわからないからです。
彼にしてみれば、みんなが「腹減ったー」と言うのと同じ感じです。スケジュールが圧したのは誰のせいでもないけど納得がいかないのです。ところがスタッフがこの怒りに付き合ってしまうとややこしくなります。人にはこの思いを聞いてほしいけど解決してほしとも思ってないからです。
反応したスタッフは地雷を踏んだも同じです。子どもは怒りに任せて「なんでやねん」と喋っているだけなのに、「それは違うやろ」とか「理由は君も知っているやろ」などと返すと、「はー」と売り言葉に買い言葉の関係になります。こんな時は思いだけはうんうんと聞いてあげて、「約束通り終われてよかった!ありがとう!」でいいのです。それ以上踏み込んでは彼の値打ちが下がります。