すてっぷ・じゃんぷ日記

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体育館でボール遊び!

 いよいよ2学期が始まりました。今夏も酷暑となる日が多く、お出かけを控えた方もいらっしゃるかもしれません。夏休みは子どもが朝から夕方まで過ごす、すてっぷやじゃんぷ。暑いからと室内でずっと過ごしていると、子どもたちは体を動かせないイライラが溜まってしまう場合があります。

 そこで今年は、定期的に文化教養体育館の半面コートや小体育室をお借りし、室内でも思い切りスポーツできる日を作りました。日陰の過ごしやすい気温の中、子どもたちはボールやソフト積み木を使って、元気に体を動かします。そんな中で、職員が驚いた場面がありました。

 支援学校高等部生のUくんは公園ではブランコや草いじりが大好き。ボールで遊ぼうと職員が誘うと、その場でボールをポイっとしたり、職員と近い距離でパスができても気が逸れたりと、続けることの難しさがありました。そして先日体育館に行った時、もう一人の高等部生のVくん、職員といっしょに、ボールパスをすることになりました。それを遠目に見ていた職員が驚きます。なんとUくんとVくんとでボールパスを何度も続けることが出来たのです! 職員の声掛けや支援があるとはいえ、Uくんが何度もボールを返している姿を見て、職員はその成長をとても嬉しく感じました。

 後日、職員間でこの話を共有し、Uくんの成長を皆で分かち合いながら、体育館にはUくんの好きなブランコや草っぱらがないからかなと話しました。そう考えると、Vくんも公園では砂を蹴りがちでスポーツに集中できない場面があるのですが、体育館では当たり前ですがそういった行動は無く、ボールパスすることができました。当たり前と言えば当たり前ですが、子どもの活動をよりよくしていくためには、環境を整えることが大事だと改めて意識しました。

今度は友だちと

 「いっしょにあそべたよ」(2023/2/10)で紹介したように、Qさんは友達との集団遊びをする機会がなかなか作れませんでした。支援学校小学部のメンバーはこの冬はボールシュートにチャレンジ。「ボールシュート改」(2022/11/29)で紹介したトトロの口のゴールに向かって、ボールを投げてシュートする遊びに集団で取り組んできました。

 Qさんもタイミングを見つけて、この集団遊びに参加することはありました。友だちがボールを投げるのをニコニコと見ている様子はなんとなく感じられたのですが、いざQさんの番とボールを渡しても、ポイっと端に投げるばかりで、いっしょに遊べたとはなかなか言えませんでした。

 ところが、「いっしょにあそべたよ」の経験があってから、Qさんに変化が。職員と1対1でボール遊びをしていると、職員がボールを投げる様子を見て、身構えるように手を動かします。そしてボールを受け止めて投げ返すとき、職員を見て投げているようです。そこでボールシュートのゴールを出してみると、Qさんの投げたボールがゴールに向かって飛んでいきました。これには職員みんなが驚きました。休憩時間に友だちからの関わりで生まれた遊びがきっかけで、相手やゴールを意識し始めたように感じました。

 もちろん、まだチャレンジは2回ほど。毎回ゴールに向かって投げているというわけでもなく、まだまだ職員と遊ぶ中で、できているかどうか確認していく必要があります。それでも友だちと共有できる遊びに一歩踏み出したQさん。友だちとのボールシュートにチャレンジする機会をぜひ作ってみたいと思っています。