今日の活動
睡眠障害
Q君は混乱が激しく泣きわめいて何もかも拒否する時と、めちゃくちゃスムースに楽しそうに行動できる時の差が大きいので原因を話し合ってみました。おそらく、睡眠の量や質と関係するのだろうという話になりました。Q君は幼少の時から寝つきが悪くご両親は苦労されてきたと聞きます。薬物療法としては、メラトニン受容体作動薬が処方されています。最近、発達障害児の睡眠と行動問題が注目されはじめ、この処方をしている子どもは少なくありません。ただ、現場感覚としてはあまり効果を感じた経験は少ないです。
私たちができることは、しっかり太陽光線を浴びて遊んで運動量を確保することです。学校や事業所で眠ってしまうので、仕方がないと思ってきたのですが、周囲がざわつく昼間の睡眠は彼らにとってはあまり質の良いものではなく、結局家庭で眠れないまま過ごしたり早朝に起き出したりしてしまうので生活リズムが大きく崩れていきます。活動すべき時間に起きていないと運動量も確保できないし、心理的にも楽しんで満足した生活が得られず、寝たいから眠らせるのは逆効果だと考えています。
幼い子は、昼寝するものと言う定説に惑わされず、就学期は昼間は起きて活動する事を基本に生活を組み立てるようにしたいと考えています。経験的には半年たてば事業所で眠ることは少なくなります。夕暮れが早い時期なので、僅かな日照時間を逃さず、しっかり散歩や遊びを取り入れて外遊びを保障したいと思います。
視機能(見る力)がかかわる Y先生のじゃんぷ通信9
視機能(見る力)がかかわる Y先生のじゃんぷ通信9
放課後デイに通う子ども達の中には、平仮名や漢字、計算ドリルを書いて作業することに苦労している子が多いことに気づきます。以前にも書いたように手指の操作が難しかったり、筆圧が強かったりして時間がかかってしまい、疲れてしまいます。
もう一つの要因に「見る力」が影響していることがよく指摘されています。ただ書くのが遅いとか、間違いが多いとかだけでなくよく観察してみてください。見本をどこに置いているのか、一度見ただけで書いているのか、書く字をどれぐらいの時間注視しているか等様々な書き方をしています。
書くことと眼球運動が関係していると言われます。京都大学の加藤寿宏先生(作業療法士)によると「文字を書くためには、この『追視』と『注視点移行』が不可欠です。文字を学習するには、まず教科書や黒板の見本を写す必要があります。写すためには、見本の文字と自分が書いている文字を見比べる必要があり、『注視点移行』が必要となります。また、書いている手元を見続け、文字を構成する線の方向が正しいかどうかを目で追い続けなければならないので、『追視』も必要となります。」と説明されています。
それから、見本とノートとの焦点距離をうまく合わせる機能(『輻輳』)も人間の目には備わっています。しかしこの「輻輳」(より目)の力がうまく発揮できないと縦書きと横書きでは微妙に読みやすさも変わり、注目する時間にも影響が出てきます。
ノートを書く様子を見ていると縦に見本を置くのか横に置くのか、右に置くのか左に置くのか、書く字にすぐに目が移せるのか、探している様子なのか違いが見えてきます。一人一人によって見え方があり、その困りにピタッとくる支援をして、「うまく書けるようになった経験」が持てるようにします。
いずれにしても、子どもたちがどんなふうに書いているかを観察することから始まります。じゃんぷでは、見本の置き場所を工夫する、手本にすぐ注視点が行くように定規を当てる等工夫をしながら取り組んでいます。
引用 京都府総合教育センター発行冊子 「特別支援教育ガイドブック 読める!書ける! ~すべての子どもが楽に読み書きを学ぶために~」)p42~45より
職員募集
NPO法人ホップすてーしょん 求人メッセージ
児童の支援に必要なものは、子どもの気持ちになって物事を想像する力です。自分が子どもの時、挑戦したいことがある時、友達になりたい時、人に否定された時、誰かの助けが欲しかった時、そして苦労している自分を支えてくれた時、その時の気持ちはどうだったか?そんな子どもの気持ちを感じることができる方は大歓迎です。
子どもには、放課後等の限られた時間ですべてを教えることはできません。私たちが子どもに身につけて欲しいことは、自分で考えたり調べたりする方法。困ったときに助けてもらう方法。失敗した後の立ち直りの方法です。自分が支援した子どもが新しいことに挑戦していく未来を想像してみませんか。みんながそれぞれの生き方に誇りをもって進んでいく姿。みんなちがってみんないい。私たちは、子どもの今と未来を支える使命を私たちと共有できる人材を求めています。
求める人材像は
1 子どもを含む様々な人から学べる人。 2 様々な人の「いいところ」が応援できる人です。あなたのエントリーをお待ちしています。
詳しくは電話・メールでお問い合わせください。
〈正職員〉職種:児童指導員 若干名
部 署:放課後等デイサービス・児童発達支援 各事業所
年 齢:20代(次期幹部養成のため)、但し教員経験者年令不問
応募資格:大卒以上、普通自動車免許所有者、保育士・心理士・OT ・ST・PT資格・特別支援学校教諭免許所有者優遇
※特に、ASDや読み書き障害の支援経験者優遇
勤務地:向日市
勤務時間:10:00~19:00(月~土)週40時間勤務
休憩時間:60分
休 日:2日/週(シフト制) 有給休暇有 年末年始休業4日間
社会保険 健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険
交通費(上限1万円)、福祉職員共済組合加入、退職金制度有
給 与:200,000~(処遇改善費込) 賞与あり(業績による)
昇 給:あり
※選考面接を実施し採用を決定します。
<パート>職種:児童指導員 数名
年 齢 :63歳まで
応募資格 :自家用車で送迎できる方(保育士・教員免許所有者優遇)
勤務地:向日市
勤務時間:9:00~18:00(月~土)、シフト制、週3回程度から、時間応相談
休 日:日曜日 第4土曜日 年末年始休業4日間
給 与:時給1,000円~ ※交通費なし
※児童との活動の後、面接を実施し採用を決定します。
メールでのエントリー記載内容
氏名(ふりがな)・生年月日・性別・住所・連絡先電話番号(電話可能時間)・email アドレス・在籍学校・会社(あれば)・志望動機(100字以内)※履歴書添付可 履歴書様式.docx 履歴書サンプル.pdf
宛先:NPO 法人 ホップすてーしょん
放課後等デイサービス 育ちの広場 すてっぷ リーフレット
児童発達支援・放課後等デイサービス 学びの広場 じゃんぷ リーフレット
採用担当 田中 一恵
075-924-5010
sodachi.step17@nifty.com
面接で感じる事
来年度の職員を募集するために、希望者の面接をはじめています。一般公募にするといろんなタイプの方がいるなぁと改めて社会の多様性に気づかされます。採用も決まっていないのに、すでに住居を決めてきたという気の早い人から、常勤が4月から必要だと提示しているのに、最短1年も先の公認心理士の試験に通るまではしばらく非常勤で働いてみたいという人もいます。自分は穏やかな性格なので福祉の仕事が向いていると、福祉現場は穏やかだと決めつけて見学に来たという人まで様々です。
数ある放デイの中からこの事業所を選んできているのだから、ホームページくらい読んでいるだろうと尋ねてみると、読んでいない人ばかりでした。もうその時点で、帰ってくださいと言いたいのをがまんして、何がこの事業所やこの職種を選んだ理由か聞き出そうとしますが、ほとんど聞き出せないままというか、考えていないのだろうなという結論を得てお帰りいただくことが続いています。
これから、ホップすてーしょんの面接を受けに来る方にお願いがあります。何故この仕事を選んだのか、何故ホップすてーしょんの事業所を選んだのか、ここ1か月くらいのホームページの内容を読んで、共感できることやもう少し聞いてみたいことは何か、最低それくらいは仕込んできてほしいと思います。もちろん、選んだ理由にも読んだ感想にも正解はないので安心してください。そのことを話のきっかけにして、お互いの相性が合うのかどうかをお互いに感じる必要があると思います。小さな職場ですから、相性が合わない事には仕事はできないからです。子どもと元気に遊べるあなたをお待ちしています。
絵カード使う進路先
P君のお母さんが、もうすぐ卒業だけど近所に絵カードコミュニケーションや視覚支援を大事にしている成人施設がないと言われます。自閉症協会などが取材でよく取り上げる施設はもうすでに満員で、京都市内の中でも数えるほどしかないと言われるのです。
それに、これから行こうとする施設に「視覚支援をしてほしい」「PECSを使っていほしい」と言えば、施設側に嫌がられるかもしれないので言いにくいそうです。障害のある人の進路はいつも需要側の方が多くて、供給側が少ないのでサービスを受ける側があれこれ言うのは気後れするというのです。
確かに、そんなことを親が言わなければならないというところで、教育や福祉行政が掲げる「途切れない支援」っていったい何ですかと言いたくなります。そんなことは学校が進路先に求めるべき内容で、親が気を使いながら施設に言うべきことなのかと首をかしげたくなります。
しかし、学校が視覚支援を標準の支援内容と考えずに高度なオプションサービスくらいに考えているとすれば、途切れない支援とは関係のない話で、学校は応えてきたが進路先にまでは求められないという発想になるのかも知れません。
未だに、ASD者への視覚支援や代替コミュニケーションを標準的な支援と考えていない施設が山のようにあること自身が情けないですが、視覚支援で何百万もかかるわけでもなく、PECSの研修だって毎年順番に講習すればそれほど高額なわけでもなく、こんなものは合理的配慮の範疇ではないのかとも思います。しかも、福祉施設ですから標準装備で当然だろうと思うのです。時代遅れの実践を変えようとしない福祉法人の既得権益を打ち破るために、正当な競争を持ち込もうとした30年前の基礎構造改革でしたが、まだまだ道半ばです。
発達はらせん状
L君は不眠気味の子どもです。昨日は通所時の送迎車の中でもずっと機嫌が悪く、事業所についても寝そうで寝ない状況が続いていました。いつものように行先を選ぶ場面に来て職員の袖を引くので、行きたい公園カードを渡すように他の職員が身体プロンプトすると、要求が叶わなかったと勘違いしたようでわんわん泣き出しました。
その後も、時間が来たので帰るよと車に乗せようと指示すると、タブレット遊びを止めさせられたと思ったか車の中で大泣きでした。同乗していたM君は自分がL君を泣かせたのかと誤解して、しきりに運転している職員に「N先生、ごめんなさーい」と謝り続けたくらい大泣きだったそうです。
自宅について降車するように指示しても泣き、職員が抱っこしてお父さんに渡そうとしても泣き続け、L君にしてみれば最悪の日だったかもしれません。昨夜の睡眠不足でウトウトして過ごしているので何もかもがいらいらして何もかも拒否する感じだったと思います。覚醒していないとこれまで身に着けたスキルも発揮できず泣くだけのL君に戻ってしまったようです。しかし、眠いだけでは、今まではこんなに崩れはしなかったと職員は言います。
この秋は以前より後退した感じがすると職員は言います。それでも話し合っていると、そう言えばOさんだって昨年の今頃は身に着けたスキルが全て吹っ飛んで後退した感じがする時があったと、振り返って考え直したようです。子どもの発達は直線状ではなく、らせん状に発達すると言います。子どもの発達はずっと良い現象だけでなく、後退したかに見える現象もあります。それをぐるぐると繰り返しながら上昇していく様子を発達のらせんモデルと言います。
もちろん、適切な支援が続けられての話ですが、適切だと考える支援が続いていても、効力がなくなったかのように後退した姿を見せる事があるのです。支援が間違っていたのではないかと思わせるほどの後退を見せる場合もあります。多くは、大人が思うほど成長したというよりは、新しい支援になんとなく適応していた姿を、大人が過大評価していただけで、実は十分に身についていたわけではなかった場合が多いのです。
そして、経験によって周囲の事はよくわかるようになっているので、わかる事とできる事のギャップに子ども自身が苛立つときが来ていると観るのが良いのではないかと話し合いました。子どもは変わっていきますが、平たんに変わっていくのではなく、うねりを持ってダイナミックに変化していきます。そこが、難しくもあり、子どもに関わる仕事の醍醐味でもあります。
それは、いらない。
もうこれ以上はジュースはいらない場合、「いらない」絵カードを作って渡すのかどうか話題になりました。フェイズ4までの絵カードの基本は要求です。自分の要求したものと違う時は、手で遮ったり、首を振ったりして意思を伝えるようにフェイズ2で教えます。カードで伝えるには内容が抽象的だし「はい」「いいえ」の応答コミュニケーションなのでこれで十分だという事です。
ただ、気に入っていたものでも「もう十分」「もういらない」と自発的に表現するのは「いらない」カードが必要となります。大人が離れている場合には実物か対象絵カードと合わせて「◇△は、いりません(✕)」と文カードにして大人に手渡すのです。ただ、この場合に交渉が始まる場合もあります。もうちょっと勉強しよう、もうちょっと作業しようなどです。この場合には視覚強化(ごほうび)システムを使って、交渉する時があります。
では、食べ物や飲みものはどうするか、生理的な欲求に基づくものは基本は本人の意思通りにするのが原則です。もう十分なら「おかずは、もういりません」の文カードが出たらもういいのだと思います。食べず嫌いもあるからなどという自分の子ども時代の経験則で、食べ物の量や種類を交渉しようとする人がいますがあまりお勧めできません。まずは、コミュニケーションが安定して取れるようになり、安心すれば食べてみようとする場合もあり、自発的に食べて受け入れるものが広がった経験を積む事のほうがはるかに有意義だからです。
道を選ぶ子
前回(道に座り込む子:11/02)で話し合ったように、K君が道端で座り込んでしまったら、何種類かの公園絵カードを見せてK君が「行きたい公園」を職員に差し出せるようにしました。案の定今日もやっぱり二つの公園の道の分岐点でK君は座り込みました。K君は身体プロンプトしてもらって好きな方の公園の絵カードを職員に渡しました。「OK!K君はL公園に行きたいのね。わかったよ一緒に行こう!」
嬉しそうにK君はL公園に行くだけでなく、いつもならすぐに公園から帰ろうとするのに今日は日が暮れるまで思いきり遊んだそうです。自分が選んだことが実現して嬉しくて仕方がなかったのと、安心したのでしょう。自己選択と自己決定が安心感を与えたのです。これまでしゃがみこんでしか嫌なことを伝えられなかったL君の今後が楽しみです。確かに、職員が決めた公園の方がみんなで遊べて都合がいいのですが、そんなことは子どもには伝わりません。今大事なことは、たとえこだわりであっても自分の行きたい公園があり、そのことを適切に大人に伝えれば大人は応えてくれることを教えたいのです。
だって、これまではK君は何も言えずにずっと大人に不本意ながら合わせてきたのですから、今度は大人がK君に合わせる番です。ただ、座り込んで泣くのではなく、行きたい場所を絵カードで大人に示すという新しいルールが加わりました。伝わるという事がK君に理解できれば、その次は条件が揃えば叶うという交渉を教えていきます。先は長いですが焦らず取り組みたいと思います。今後、家でも学校でも取り組んでもらえるように地道な成果を積み上げていきたいと思います。
伝聞情報と正しい情報
J君が不適切な行動をするのはJ君の内面のコンディションがさらに悪くなっているからだという報告がありました。根拠を聞くと、いつもと同じように指示をしたと担当の職員から聞いたが不適切行動が2度続いたと言うのです。J君はこの間排泄のこだわりがあり、大人が見ていないと便意もないのに無理やり排泄しようとして、汚れた手を壁で拭く行為が続いていました。
症状から言うと強迫性障害と言うべきですが、ASDの思春期以降にもたまに見られる症状です。普通は手洗いやカギ閉め食事への強迫感が多いのですが、これが排泄に向かう時もあります。原因としては強い不安からの行動ですから、脳内ホルモンの中でセロトニンと言う伝達物質が何らかのトラブルで不足した症状だと言われます。そこで、セロトニンをうまく働かせる薬物療法が通常はおこなわれます。併せて行動療法も使われます。これは不安なままにしていても何も起こらなかったという経験を積み上げる認知行動療法です。
さて、J君には理解できる言葉が多くないので通常の認知行動療法は使えませんが、トイレに行って不適切行動をしなくても、注目されたり褒められたりする経験を重ねることで改善しないかどうか取り組んでいます。トイレの前に正しく利用する写真を示し、成功したら褒めたりご褒美をあげたり注目をしてあげる事です。今回、支援をした職員がいつもと同じように指示をしたと伝聞していますが、適切な行動をした時に褒めて注目したかどうか、失敗を叱責しなかったかどうかも聞けていないと言います。
不適切行動には関係性の原因が少なくありません。本人の内面の問題にしてしまうのは簡単ですが本人から理由を聞くこともできないので根拠がありません。担当者の責任にしたいのではなく、何か大人とのその場のやりとりの関係性でイレギュラーがなかったかどうか調べてみることで支援の道が広がることがあります。失敗を成功の元としたいのです。
検査報告
今日はI君の検査の報告をお母さんにしました。すてっぷでは、KABC2という認知面と(学習の)習得面が測れる検査を使います。検査は事業所の利用者でKABC2が可能な人であれば、保護者が申し込めば誰でも受け付けています。KABC2は先に述べた二つの検査があるので、二日に分けて1時間くらいづつ実施します。
I君は認知面がとても伸長していて習得面が追い付いていないこと(発達検査でわかる事 : 10/20 )をお母さんに話しました。検査結果を話していると、お母さんも最近I君が様々なものに興味を持ち始め、学校でも友達とよく遊ぶようになったといいます。これまで、I君は誘い掛ければ一緒に活動はしますが、活動するのは義務のようにしか受け止めていない感じでした。遊びはほとんど一人遊びが多かったのです。
ところが、この間、友達のしているマイクラに興味を持ったり、わからないところを友達に質問したりするようになったのです。また、お気に入りの友達に家で猫を飼い始めたことを話しています。I君が自分から家の事を話すなんてみんな耳を疑ったそうです。検査は数値で伸びたことしかわかりませんが、子どもの世界が広がり豊かになっていることが検査報告で保護者の方と話しをているとはっきりわかります。
ですから、検査報告と言うのは、ただ単に保護者の方や当事者に結果を話すというだけのことではなく、検査の結果と当事者の様子が一致しているかどうかを生の生活から確認しなおす作業とも言えます。そうして話しているうちに、検査報告で書いた支援策よりももっとリアルな支援策を思いついたりします。
検査報告は保護者の方にするのですが、報告書には関係者に「報告書の閲覧は保護者が了解している」という旨の鑑をつけているので、保護者は結果報告を手渡したい人に報告書の写しが渡せるようになっています。この報告書を一番見てほしいのは学校の先生です。最近は学校でもWISC4等の知能検査を行うようにはなっていますが、あまり、検査結果が生かされているようには思いません。何故なら、せっかく実施した結果について報告書を関係者に見てもらって支援に役立てるという発想が感じられないからです。
病院の検査は保護者の責任で誰が読んでもいいようにされていますが、その病院の検査結果でさえ、所有権は学校あるという前代未聞の発想をしている管理職もいます。検査報告の所有権は当事者と保護者にあり、保護者が求めれば情報は提供されなければならないことすらわかっていない学校があるから驚きです。当たり前のことですが、検査はその結果をどう生かすか関係者チームで考え、子どものために役立ててなんぼです。