掲示板

みんなちがってみんないい

武漢ウイルスを子どもに話す時

大人たちの会話を聞いたり、ネットやテレビのニュースなど目にする中で、子どもたちも、子どもたちの視点・理解で、今回の新型コロナウイルスの情報を受け取っています。新型コロナウイルス感染対策についての子どもへの伝え方は以下を参考にしてください。(クリック)

参考)藤田医科大学感染症科 「コロナウイルスってなんだろう」

子どもたちが遊びの中で、今回の感染発生などを表現した時は、まずは無理に止めずに見守りましょう。もし、よくない結果になりそうになったら、良い形で遊びが終えられるようにサポートします。家族に感染した方がいて対応する必要がある時には、子どもがわかるたとえを使いながら丁寧に以下のように伝えてください。
1)○○(家族の誰か)は熱があること(必要であればたとえを用いながら)。そのためにお休みする必要があること。
2)△△(お子さんの名前など)にうつらないように、別々のお部屋で過ごすこと。
3)見通しがわかっていたら見通しを伝える(**日くらいだよ。**まで様子を見てまた伝えるね。それまでに心配なことがあったら言ってね。)
4)ほとんどの人は回復すること。
5)「もし気になったり、心配なことがあったらいつでもいってね」と伝えるなど、子どもの疑問や不安を受け止める。
感染して別々の部屋にいる家族とは、タブレットやスマートフォンなどでのオンライン通話などで、家の中でコミュニケーションをとれるようにするなど、お子さんが安心する方法を試してみるなどお子さんが安心できる方法を工夫します。
学校や保育園のイベントが変更になったときなどは、その事実について丁寧に伝えて、その時のお子さんの気持ちを受け止めてください(嫌だったね、悲しかったね、など)。感染により学校などの行事が取りやめになることもあるかと思います。このようなことは誰かが悪いわけではありません。是非、ご自身のお子さんの気持ちを受け止めた上で、感染したお子さんを労わるようなコミュニケーションをご自宅で取るなど「誰かを悪者にするのではなく、お互いを労わる言葉がけ」をと思います。

ただし、ASDの子どもたちには曖昧な伝え方は混乱のもとですから、数量的な理解ができるならこちらの方が安心できます。以前もブログに書きましたが、確率的な説明が良いと思います。死亡率は感染者の2%というのは極めていいかげんな表現で、総人口に対する確率で考えるのが科学的だと教え、それは、交通事故死の確率よりも低いのだと示してあげると良いかもしれません。ではなぜ、毎日毎日人を怖がらせるような報道をメディアが流し続けるのかという質問があるかもしれません。これには、メディアと言うのは、たくさんの人が注目してくれることでお金儲けをして、生活が成立しているので仕方がないのだと説明します。お化け屋敷は怖いから繁盛するのと同じように、責めても仕方が無いのだとあっさりと説明するのが良いと思います。

「うちの子は字が書けないかも」と思ったら

40人のクラスに3人の確率で“読み書きが苦手”な子どもがいます。誤解されがちな「発達性読み書き障害」について取り上げた『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』が、2020年2月29日(土)に発売されました。子どもたちの問題と真摯に向き合った内容に、ネット上では「こういう障害があると初めて知った。すごく大切な啓蒙だと思う」「長く、たくさんの人に読まれる本になりますように」といった声が上がっています。

本書は2017年に刊行された千葉リョウコのコミックエッセイ『うちの子は字が書けない』の続編にあたる書籍です。前作では小学6年生のときに発達性読み書き障害と診断された長男・フユのエピソードがまとめられ、「自分にも息子がいるので、すごく色々なことを考えながら読み進めた。最後はもうポロポロ泣いちゃった」「くじけそうになりながら子どもの力を何度も信じる姿に元気がもらえます!」と大きな反響を呼んでいました。

発達性読み書き障害とは知的発達には問題がなくても音読が苦手だったり、漢字や仮名の形を思い出すことに苦労する発達障害の一種。具体的には「黒板の字をノートに写しきる前に消されてしまう」「テストで漢字を書けずに減点されてしまう」などの状況が起こるが、世間では「怠けているからでは」と誤解されてしまうこともあるといいます。

続編では専門家の宇野彰教授が、障害をもつ子どもたちのためにできることや将来的に役立つことを解説します。また千葉リョウコの描き下ろしマンガとして、長男に続いて発達性読み書き障害と診断された長女・ナツについてのエピソードが収録されました。

まだまだ一般的に知られていない障害について掘り下げた内容に、読者からは「こんなに個人差があるんだ!?とびっくり。もっと知られてほしいなと改めて思った」「『点数は変わらないけど理解してもらえてよかった』にハッとさせられた。すぐ気づいてあげるのは難しいかもしれないけど、いろんな障害があることは覚えておきたい」といった声が上がっています。

マンガ部分のみを抜粋した「漫画抜き出し版」も、電子書籍限定で発売中。本書を手に取って、「読み書きが苦手な子ども」の現実を知ることは大事だと思います。

そらいろプロジェクト京都

理・美容室でサロンの椅子に一人で座ってヘアカットをすることに困難を抱える、自閉症などの発達障がいがある方、その他様々な特性によりそれぞれに配慮を必要とする方へのヘアカットを推進しているNPOです。決して無理強いをせず、スモールステップで本人も納得の上での『笑顔でカット』をめざしているそうです。発達障がい児の中には、理美容室に行けない子どもがたくさんいます。そんな障がいを持つ子どものためのカット手法が「スマイルカット」です。

ドライヤーやバリカンの音にパニックを起こしたり、じっと座っていることが苦手だったり、知らないお店に入ることに恐怖を感じる子どももいます。そんな子ども達が、ゆくゆく理美容室に座ってカット出来るようになるため、一人一人の歩みに合わせて練習していくそうです。まずは落ちつける場所からスタート。

視覚的支援などを工夫し、子ども達の気持ちに寄り添いながら無理せずカットしていきます。営業中のサロンで切れたらスマイルカット卒業。卒業の子どもさんには、卒業証書を渡します。現在支援学校・児童館・幼児園・自宅などの場所で、スマイルカットに取り組んでおられるそうです。

そらいろプロジェクト京都

 

小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙

こどもの日の5月5日(火)に、東京都荒川区立図書館で「第2回 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」の結果発表会があります。約2000軒を超える書店店頭、全国の小学校、公共図書館およびHPにて投票用紙を配布し、「自分の一番好きな本」の募集をして、約12万人の小学生によって選ばれた本のベスト10が発表されます。

第1回の全国12万人の小学生が選んだ「自分の一番好きな本」

10位『りゆうがあります
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/PHP研究所
本の内容:親子で笑えるユーモア絵本。ハナをほじったり、ごはんをボロボロこぼしたり、ストローをかじったり…。こどもたちが、ついやってしまうクセ。お母さんは、そのクセを「やっちゃダメ」と言うけれど、ちゃんとした理由があるんです。気になるその理由とは…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
自分にも、「そうだと思う!」というところがたくさん書いてあったからです。私もストローガジガジコンテストで」優勝したいと思いました。

9位『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂
作/廣嶋玲子 絵/jyajya 出版社/偕成社
本の内容:幸運な人だけがたどり着ける不思議な駄菓子屋が舞台の物語。女主人紅子がすすめる駄菓子がお客さんの運命を翻弄していく…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
私はすこしこわくておもしろい本が大好きです。銭天童は、ゾクッとする、おもしろさがあります。内容も一つ一つ細かくて、お話の世界に入ったように感じます。

8位『ぼくらの七日間戦争
作/宗田理 絵/はしもとしん 出版社/KADOKAWA
本の内容:東京下町にある中学校の1年2組の男子全員が廃工場に立てこもり、こども対大人の戦いがはじまった!女子生徒との奇想天外な大作戦など、大人たちへの反乱を起こすエンターテインメント小説。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
僕は、主人公たちが大人たちのいうことを聞かないで、自分たちの「解放区」を作ったのがすごいと思って、感動しました。

7位『このあとどうしちゃおう
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ブロンズ新社
本の内容:おじいちゃんを亡くしたばかりの男の子。彼はある日、おじいちゃんの部屋で一冊のノートを見つけます。しんだらどうなる?どうしたい?しんだあとのこと、生きてる間に考えてみよう。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
私のひいおじいちゃんは三年前に亡くなりました。ひいおじいちゃんも天国で楽しく暮らしていると良いなと思いました。

6位『おしりたんてい いせきからのSOS
作・絵/トロル 出版社/ポプラ社
本の内容:おしりたんていのもとに届いたのは、差出人不明の封筒。中には暗号で書かれた手紙と地図が入っていた。おしりたんていと助手のブラウンはまだ見ぬ依頼人を助けるため、地図に記されていたジャングルの奥深くへと向かう。仕掛けだらけの遺跡の中に足を踏み入れたふたりを待ち受けていたもの、そして依頼人の正体とは…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
読んだときに、じぶんがぼうけんの世界にはいったかんじだったからこの本を選びました。

5位『おしりたんてい かいとうVSたんてい
作・絵/トロル 出版社/ポプラ社
本の内容:おしりたんていのもとに依頼にやってきたのはオオヤギ家の執事ヤギスチャン。大泥棒かいとうUからの予告状が届いたというのだ。おしりたんていは最強のライバルかいとうUからオオヤギ家に代々伝わるお宝「ほしぞらのかがやき」を守れるのか!?
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
最近は下の妹にも読んであげてます。絵本もあるからきょうだいみんなで楽しく読めて、僕が一番大好きな本です!

4位『おもしろい!進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典
監修/今泉忠明 出版社/高橋書店
本の内容:笑えて、ちょっとためになる“ざんねん”な生き物の真実がたっぷりつまった1冊。『ざんねんないきもの事典』の続編。さらに、恐竜などの絶滅種も掲載。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
本当のことがかいてあると大きな図かんでちょこちょこ調べるよりとても楽だったので良いなと思ったからです。

3位『りんごかもしれない
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ブロンズ新社
作品の内容:これはりんごじゃないかもしれない。もしかしたら、大きなサクランボのいちぶかもしれないし、心があるのかもしれない。実は、宇宙から落ちてきた小さな星なのかもしれない…「かんがえる」ことを果てしなく楽しめる、発想絵本。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
先日も給食のみかんを手に取って、「これはもしかしたら、みかんの形をしたりんごかもしれない?」とか「これはもしかしたら、みかんの形をしたUFOかもしれない?」とか言って遊びました。

2位『あるかしら書店
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ポプラ社
本の内容:このお店は「本にまつわる本」の専門店。店のおじさんに「○○についての本ってあるかしら?」ってきくと、たいてい「ありますよ!」と言って奥から出してきてくれます。今日もあるかしら書店には、いろんな理由で本を探しにお客さんがやってきます。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
ぼくは作家になりたいので、『作家の木の育て方』をあるかしら書店で買いたくなりました。

1位『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典
監修/今泉忠明 出版社/高橋書店
本の内容:いきものの残念な一面に光を当てた本。「紫外線をあびると光る」サソリや、「敵におそわれると死んだふりをする」オポッサムなど、不思議な生き物を122種紹介。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
僕はこの本を読んで、いろんないきものの、ざんねんなところをしりました。そして、ざんねんなところを、かいぜんしていきたいと思いました。

強い!ヨシタケシンスケさんは4冊もランクインです。ヨシタケシンスケさんの本が4冊もベスト10にランクイン。コミカルで妄想や発想が広がるストーリー展開が魅力的な作品は、子供だけでなく大人のファンも多く、親子で一緒に楽しめる絵本としても人気。また、1位に選ばれた「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典」は、続編も4位に選ばれていました。図鑑のような役割だけでなく、いきものの残念なところにスポットを当てたことが、たくさんの子供の心をつかんだようです。残念な部分が面白く、また愛おしく感じ、いきものがもっと好きになるきっかけにもなりそうです。

総選挙で発表された作品の中で、まだ読んだことがない本もあるかと思います。これをきっかけに新しい本に出会ってみてはどうでしょう。そして、今年も子どもの日に第2回の投票結果が発表されます。とっても楽しみです。

祝★百万PV(ページビュー)!!

3月26日、このブログの開設以来のページビュー(PV)が100万回を超えました。たくさんの方にご覧いただき、NPO法人ホップすてーしょん職員一同、心より感謝申し上げます。ブログを開設し公開したのは2019年の4月でした。その前年の3月、「放デイ育ちの広場すてっぷ」の事業がスタートしました。

スタート前までは、発達障害支援や児童福祉のシステムのことを知っているつもりでした。しかし、いざ、運営を進めてみると、実は何も知らないのに等しいことに気付きました。最初は、一応どの事業所さんもホームページは作っているので、知り合いのSEさんにお願いして作っていただきました。でも、変化のないホームページは、誰の役にも立ちません。1年間ほぼ放置していたHPを改めようと、職員でネットや書籍で情報を探して、今のブログスタイルに至りました。

まず、同じような子どもがいる家族や、福祉や教育の関係者が、どんな風に子育てや支援に取り組んでいるのか調べました。そして、調べた成果として、私たちの事業所の日々に照らし合わせてみたり、調べて学んだことををブログに綴っていくことにしました。以来1年近くがたちました。多くの方に励ましやアドバイスをいただきました。同じように発達障害や知的障害のお子さんと向き合う方で、私たちのつたない支援を参考にしていただいたこともあるようです。このブログが何がしか役に立ったのだとしたら、私たちとしては、うれしい限りです。

ただ、何度かご報告している通り、定員1日10名の事業所に30名以上の登録者があって、この地域の行政の申し合わせである上限週3回すら利用できない方が少なくありません。また、重度の方と軽度の方の混合プログラムですから、通常学校の高学年以降の子どものニーズに合わせたプログラムが実施しにくい課題があります。できるだけ早い時期に、新事業所開設を進めてはいますが、人材不足と、武漢ウィルスの関係で工事が遅れ、開設が遅れるのは必至のようです。課題はいろいろありますが、引き続き、当ブログへのご訪問をよろしくお願いいたします。