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いじめ動画流出で学校が英断 生徒4名が逮捕 (香港)

いじめ動画流出で学校が英断 生徒4名が逮捕されるも厳しい姿勢を貫く
暴行動画を確認した学校が、警察に通報。被害を受けた生徒のことを一番に考え、行動を起こした。

2021/06/16 【ニュースサイトしらべぇ】

いじめが起きてもそれを隠し、学校と保護者・生徒の間で穏便に済ませようとするケースがある。しかしこのほど、ある学校がいじめ行為を確認し、警察に連絡。強い姿勢を示したことを、『South China Morning Post』など海外のメディアが報じた。

■教室で起きた悪質ないじめ
5月27日のこと、香港の学校に通う男子中学生(13)が、ある女の子をデートに誘おうとした。それを知った女子3名、男子1名の計4人が教室で同生徒にからみ、いきなり顔面を平手打ちする、ひざまずかせて思い切り蹴り上げるといった暴行に及んだ。

男子生徒の顔を打った生徒の数は、少なくとも3名。さらに何者かが、男子生徒を背後からキックまでする様子を撮影し、短い動画にまとめてSNSで公開した。

■即座に動いた学校
これだけひどい目にあったにもかかわらず、男子生徒は親や教師に被害を打ち明けることができずにいた。しかしSNSにアップされた動画が話題になり、学校側も確認。男子生徒とその保護者に代わってただちに通報し、警察の介入を求めた。

学校側はその後、ホームページに「いじめは一切許容しません」という声明を掲載。「警察の捜査が進んでいる段階のため、情報の開示はできません」「ですが学校側も厳しく対処していく所存です」とも書いている。

■逮捕者は4名
この件について調べを進めた犯罪捜査班は、同じ学校に通う14~15歳の生徒4名(男子1名、女子3名)の身柄を確保した。すでに全員が保釈金を支払い自宅に戻っているが、捜査が完結したわけではない。

被害を受けた生徒は、重傷は負っておらず、警察も「病院で治療を受ける必要はなかった」と発表している。

■学校に期待する対応
いじめ問題は多くの学校で起きるが、対応は学校によってずいぶん異なる。教職員がいじめを隠し再発防止に失敗した結果、罪のない被害者が自殺してしまうケースも実際にあった。

この動画を見た人たちの多くは通報・逮捕を肯定的に評価しているようで、「逮捕するのが当然」「典型的ないじめっこ集団だと思う」「被害者の痛みを思い知れ」と厳しく加害者を批判するコメントがネットにあがっている。

被害者、加害者、そしてその保護者たちは、学校の指導法と対処をしっかり見ている。「どうせ通報なんかできっこない」と加害者に思わせないためにも、厳しい対応を望む声は多い。 マローン 小原
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確かに学校の対応は素早く、行き過ぎた暴力を学校で隠蔽せず、警察を介入させた姿勢は評価できます。保釈金を払って釈放という事は香港では中学生でも大人と同じく拘置所に拘留し日本とはかなり違うようです。学校があえてホームページに学校見解を発表しているという事は、これまでも同様の事件が続き、学校としても決着をつけたかったのでしょう。SNSではいじめた中学生らを袋叩きにしていますが、子どもの行動は大人社会の反映だという意見が見当たらず、強制消去されたのかもしれません。

1年前に香港政府は中国共産党の指示によって市民に対して言論の自由を暴力で封殺しました。その前から現在に及んで、ウィグルやチベットで民族の宗教や文化を奪い漢民族との混血を強引に進め、歯向かうものは親族までも収容して強制労働に向かわせています。昨年からは、内モンゴルの学校でモンゴル語の禁止が始まりました。こうした権力の暴挙に対して何も言えない社会の中で、子どもの人格がどのように形成されていくか考えただけで恐ろしくなります。

今回の香港の学校の行動は正しいですが、中国共産党の決定が全てに優先される中で、封建時代のような社会感覚が育つのは仕方がないのかも知れません。120年以上培われた香港の民主主義が暴力によって簡単に散ってゆく姿を私たちは目の当たりにしました。今国会で「中国」を名指しにしてその暴力政治の非難ができない国会議員や政党には、民主主義を語る資格はないと思います。

見て見ぬ振りをすることを公の場で行う姿を、子どもたちがどんな目で見ているか想像できないはずはありません。それでも中国の暴挙を告発できない議員には、いじめっ子の取り巻きでものを言わない子どもたちと同じ感情=次は自分が報復される恐怖感があるのかも知れません。そんな負い目を中国から受けている人に公教育が任せられるはずがありません。