みんなちがってみんないい
僕の髪誰かのためにヘアドネーション
僕の髪誰かのためにヘアドネーションに挑戦中石巻・鹿又小5年佐々木君
2021年02月24日 10:43【河北新報】
病気や事故で頭髪を失った子どもたちに無償提供される医療用ウィッグ(かつら)のために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」に、石巻市鹿又小5年の佐々木佑真君(10)が挑戦している。「誰かのために」と、強い思いで伸ばし続ける髪は、長い部分は45センチほどになった。小学校を卒業する来年まで、50センチ以上を目標にしている。
佐々木君は、テレビ番組でヘアドネーションを知ったことをきっかけに約2年前に髪を伸ばし始めた。番組は小学生ぐらいの男の子がヘアドネーションに挑戦する内容で、「自分もやってみたい、寄付してあげたいと思った」という。母の吏(つかさ)さん(35)は「自分で決めて気が付いたら伸ばしていた」と振り返る。
髪は背中の真ん中まで伸び、学校には一つに結んで行く。赤ちゃんの時から丸刈りだった佐々木君は長い髪の洗い方も結び方も分からなかったが、練習してできるようになった。洗った髪を乾かすには20~30分かかり、少しでも良い状態で寄付できるようトリートメントもしている。
初めの半年ほどは、学校でからかわれたり公園で女の子に間違われたりして落ち込むこともあったが、伸ばすことはやめなかった。吏さんは漫画に登場する長髪のキャラクターの魅力を伝え、「切らない」と固い決意を口にする佐々木君を励ました。事情を知る同級生や先生が周囲に説明してくれたこともあり、理解は広まっていった。
佐々木君は発達障害があり、吏さんは「自分にとっての普通が一般的な感覚と違い、男の子の髪が長くても違和感がない。自分でやろうと思う男の子はなかなかいないと思う」と話す。
へアドネーションには31センチ以上の長さが必要とされ、50センチ以上あればロングヘアなどにもできる。佐々木君は50センチ超えを目指す。
中学校の校則では長髪が認められない可能性があり、伸ばすのは小学校卒業までと決めている。佐々木君は「人のためになると思えば続けられる。大切に使ってもらえたらうれしい」と話す。
吏さんは「ヘアドネーションに限らず、変わったことをしている人がからかわれることがなくなるといい。本人も頑張って良かったと思ってほしい」と見守る。
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講師「何でわからへんねん」、泣きじゃくる男児…発達障害ある小5に暴言
2021年02月23日 10時38分 読売新聞
大阪市立小学校の20歳代の男性講師が授業中、発達障害のある5年生の男児(10)に「何でわからへんねん」などと暴言を繰り返していたことがわかった。男児に当時の様子を尋ねると動揺して泣き出すといい、学校は両親に謝罪。市教委は事実関係を確認したうえで、男性講師の処分を検討する。
学校や保護者によると、男児は算数と国語については特別支援学級で授業を受けている。男性講師は1月20日、特別支援学級での授業中に算数のドリルを解いていた男児に「問題をちゃんと読んでみろ」「前にもやったのに覚えてないんか」などと何度も怒声を浴びせた。
次の授業時間になっても男児が泣きじゃくっていた様子に気付いた女性教諭が校長らに伝え、問題が発覚。暴言について男性講師は学校の調査に対し、「(男児の)解答が違っていたので腹が立った。障害を理解せず、自分本位のペースで授業を進めてしまい、申し訳ない」と話しているという。
男性講師は1月26日から学校を休暇中で、2月15日には校長らとともに両親と対面し、謝罪した。母親は読売新聞の取材に「息子は問題の意味を理解できず苦しんでいたのに、高圧的な言動で追い込んだのは許せない」と話している。
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子どものみずみずしい感性と社会に貢献したいという気持ちや、それを微笑ましく見守る保護者の存在に温かいものを感じます。一方で、子どもの気持ちや子どもに注ぐ家族の視線は全く感じていないと思わせる教員の言動、社会的未熟さにはがっかりします。
普通、自分が出した課題を子どもが理解しないのは自分の見立てや力量の問題なのに、「私が正しい。子どもが問題だ」と感じている教員は彼だけではありません。一人では解けない宿題を学校で一度指導したからと繰り返し出題する教員も、怒りはしないけれども結果としては子どもを貶めている意味では変わらないと思います。
勉強がわからなくて辛かったり、友達にいじめられて悲しい思いをしている一方で、みずみずしい感性や素直な気持ちを子どもから感じる教員であれば、自分の出した課題ができないからと怒鳴ったり、一度教えたことだからと一人ではできない課題を宿題に何度も出せないはずです。