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みんなちがってみんないい

卒業生と雇用企業、長期勤続・雇用を表彰

支援学校卒業生、長期勤続を表彰京都、雇用企業も/京都

2020年11月12日【毎日新聞】

「障害のある市民の雇用フォーラム」が11日、京都市下京区の市総合教育センターであった。市立の総合支援学校と京都教育大付属特別支援学校を出て就職し、勤続10年・5年を迎えた卒業生計70人に表彰状が、雇用主の企業など計62団体に感謝状が贈られた。

20の団体による「総合支援学校生徒の進路開拓をめざす『巣立ちのネットWORK』」が発足した1994年度から開催。代表を務める鈴鹿且久・聖護院八ツ橋総本店社長は、あいさつで「コロナ禍で(雇用を守るのは)大変な状況だが、支えさせていただきたい」と述べた。就労は年々進んでいるが、期間を区切らない雇用は少ないという。

勤続10年の表彰者を代表し、九条ネギを生産加工する「こと京都」(伏見区)に勤める中村健太さん(29)が「無事に楽しく仕事ができている。頑張って続けたい」と決意表明。上司の山内修一・向島工場長は「彼には人間的な魅力がある。あと10年、20年と会社を支えてほしい」と期待を寄せた。【南陽子】

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小中学部のない高等支援学校は就労支援に特化した支援学校です。ほぼ全員を就労させている学校も少なくありません。しかし、一方で就労はしたけど長続きしない場合もあります。会社から本人を解雇することはほとんどありませんが、対人関係や家庭事情、余暇支援の薄さから就業が長続きしないそうです。

仕事だけなら続けることは可能かもしれませんが、仕事も含めた生活の質、恋愛や結婚も含めた生活は、学校だけでは教えようがありません。昔の中小企業の社長は就労した卒業生の生活の隅々にまで目配せして育ててくれる方もいました。障害があろうがなかろうが、小さな企業は人手を失うまいと若者の生活にまで目配せしていました。

今はそんな時代ではないので長く雇用してくれるだけでありがたいというのが記事の趣旨でしょうが、就労した卒業生の自立のためには、プライバシーの問題を解決しつつも生活を支える仕組みが必要です。

 

障害のある子どもをプログラマーに

障害のある子どもをプログラマーに 福岡のIT企業

2020/11/10 20:00【日経新聞】

ソフトウエア開発や障害者の就労支援をするカムラック(福岡市)は発達障害など障害を持つ子どもに、プログラミングを教える事業を始める。2021年4月にも参入する、放課後等デイサービス事業の中で実施する。IT(情報技術)の基礎知識や技能を身につけることで将来はIT企業に就職して自立しやすくするとともに、IT業界の人手不足の緩和にもつなげる。

放課後等デイサービスの事業所を、福岡市東区に開設する。学習支援や生活能力向上訓練などに加え、初歩的なプログラミングやデザインの技術を教える。実際にプログラムを作成し、おもちゃのロボットを動かせるようにすることなどを目指す。10~20人程度の子どもの受け入れを予定する。利用料はおやつ代を含め月6000円程度を想定し、プログラミングを学ぶための追加料金は取らない。

基礎を学ぶことでITへの関心を高める。専門的な知識や技能を身につけたいと思った人には同社に入社してもらい、働きながら知識や技能を高められるようにする。

IT技術者になることで、自立もしやすくなる。国の障害者雇用実態調査(18年度版)によると、月額平均賃金は発達障害者が12万7000円、知的障害者は11万7000円、精神障害者が12万5000円と、約26万円の常用労働者をいずれも下回っている。カムラックの賀村研社長は「成長産業であるIT企業に就職すれば高収入を得ることが可能で、障害者の社会進出をさらに進めることができる」とする。

障害者がIT企業に就職することで、人手不足の緩和にもなる。IT業界ではスマートフォンの普及やウェブ広告の増加などを受け、プログラマーやデザイナーの不足が深刻になっている。経済産業省によると、IT人材は20年時点で推計30万人不足しており、30年には45万人以上に膨れ上がる可能性もあるという。

カムラックではこれまで、IT事業を通じてプログラマーやデザイナーを社内で育成してきたほか、障害者向けの就労支援にも取り組んできた。就労支援プログラムなどを通じ、毎年15人ほどが他のIT企業へプログラマーなどとして就職に成功している。放課後等デイサービスの事業所は3年以内に、福岡市内で5カ所程度開設する計画だ。
(荒木望)

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読んでいると、放デイがプログラミング教育に特化して療育をしているのか、その枠を超えて塾として独立したのか、はたまた成人期への就労支援として会社機能を特定子会社に拡大したのかよくわからないのですが、とりあえずはプログラミングに療育内容を特化した放デイを作ったということでしょう。報道している負担額は、放デイの個人負担額(1割負担)で週3回ほどの出席の標準額を示しています。

就労を見越した児童支援があってもいいとは思いますが、中身は科学教室のようなものだということでしょう。ただそれを、出資会社の社員が教えるのかどうかはわかりませんが、そのリクルートはどうするのかは興味のあるところです。最近ちょくちょく、民間会社が出資する「プログラミング療育?」の放デイが出てくるので、実際に見学してみたいなぁとは思います。発達障害の多くがパソコンオタクだと勘違いしているのではないかという不安もありますが、パソコンをサバイバル・ツールにすることは、そう間違いでもないと思います。

「シェアハート」発足8年

発達障害、仲間と悩み共有「シェアハート」発足8年に

2020/11/8 18:00 【熊本日日新聞】

熊本県内の発達障害者でつくる団体「シェアハート」が、8日に開く例会で発足8年を迎える。毎月の例会は、対人関係がうまく築けず生きづらさを抱える当事者が、心を開いて話せるよりどころとなってきた。「発達障害の特性に苦しみ、孤独でいる人の力になりたい」。そんな思いで活動の輪を広げている。

「急にスケジュールを変更されるのがすごく苦手。コロナ禍で予定を立てづらく、不安が募った」

男性が告白すると、参加者が「いいね!」「分かる」と書いた紙を掲げた。人前での発言が苦手な人のために作ったコミュニケーションカード。共感を示し、安心して話せる環境をつくり出す工夫だ。

設立メンバーの井上裕介さん(36)=熊本市=は「良い所を褒め共感し合うことで、受け入れてもらえたという自信につながる。自分を変える大きなきっかけになる」と語る。

井上さんは大学卒業後、社会福祉士として高齢者施設に就職。しかし、入所者との意思疎通がうまくいかず、同時に複数をこなす仕事にもついていけずに1カ月で退職を勧められた。

その後、アスペルガー症候群と診断。「子どもの頃からコミュニケーションが苦手で、生きづらさに悩んできた。障害を知って自分のせいではなかったと思い、すっきりした」と振り返る。

ただ、周囲に同じ障害の人は見当たらず、悩みを打ち明ける場もない。「仲間と出会いたい」との思いから2012年11月、シェアハートを立ち上げた。月例会は毎回20人程度が参加する。

発足時から通う今坂祐太郎さん(33)=菊陽町=は小学生の頃からコミュニケーションが苦手。仲良くなりたいと思うほど余分な発言をし「しつこい」「うっとうしい」と毛嫌いされた。「場違いな発言で嫌な空気になった過去がフラッシュバックし、今でも苦しい」と打ち明ける。

江上房孝さん(31)=熊本市=は突然の大きな音が苦手で、運動会のピストル音や避難訓練の火災報知機の音に驚く度[たび]、周囲にばかにされた。冗談が通じず、ちょっとしたからかいも真に受けてしまい周囲から疎まれた。

メンバーの多くは自分に自信が持てず、人との関わりを避けてきた。職場でも孤立し、長続きしないなどの課題を抱えるが、シェアハートに通うことで「自分が変われた」という人は多い。

今坂さんは人との距離感がつかめなかったが「話を聞いてもらえることで、徐々に自分をコントロールできるようになった。自分自身と向き合うことを知った」。江上さんも「同じ悩みを持った人と出会い、発達障害者のいろんな特性を知ることができた。コミュニケーション能力が改善した」と話す。

月例会は新型コロナウイルス感染拡大で計4カ月間開けなかったが、再開を求める声が相次いだ。井上さんは「一人一人のニーズに応えようとこだわってやってきた。それぞれの長所を伸ばし、生かせる場としてこれからも仲間を増やしていきたい」と意欲的だ。(福井一基)

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発達障害のある人たちだけで運営する自助団体はSNSの中でもいくつも立ち上がってきましたが、長く続いているところをあまり知りません。最初はお互いの悩みをうちあけあうのですが、それをうまく調整する人がいないと自然消滅してしまいます。調整役の人も一人では難しく善意だけでは難しそうな印象がありました。

8年も続いているところがあるのは初めて知りました。主催者が根気強く開催してきたことに参加者の信頼が集まり、SNSではなく実際にみんなが会って、そこでも構造化支援などの配慮が見えるところが長続きの秘訣ではないかと思います。対人関係の困難があるからこそ、実際に会う工夫をすると言う逆説的な努力が功を奏したと思います。

小児科学会「休校効果は限定的」

学校再開しても子どもの感染は家庭8割、学校1割小児科学会「休校効果は限定的」

2020年11月1日 05時50分【東京新聞】

新型コロナウイルスに感染した子どもの感染場所は家庭が約8割で、学校や保育園・幼稚園は約1割だったことが、日本小児科学会の調査で分かった。今春の小中学校の休校時期だけでなく、学校が再開していた8月以降も同じ傾向で、休校効果は限定的だったと評価している。(原田遼)
全国の約150病院にアンケートし、1月~10月上旬に感染した472人の状況を報告してもらった。ほとんどは中学生以下だが、高校生以上(20歳未満)も複数含まれる。
感染場所が判明している423人のうち、329人(78%)が家庭だった。幼稚園・保育園は31人(7%)、学校が22人(5%)、ほかは塾や習い事など。

◆大人同様に増えた子どもの感染者数
3月~5月は安倍晋三首相(当時)の要請と緊急事態宣言で全国的な一斉休校になり、保育施設なども休園が続いたが、「第一波」のピークだった4月は大人と同じように感染者が増えた。休校期間を含む1月~10月上旬を通し、感染場所は家庭が約8割だった。
学校が再開した6月以降、大人の感染者が再び増えたのと同様に、子どもの新規感染者も増加。ピークの8月以降だけを見ても、感染場所は家庭内が約8割を占めており、学会は「学校や保育園よりも家庭内で感染する子どもの方が多く、休校の効果には限界がある」とみている。
調査結果に対し、文部科学省は「学校内の感染が抑えられているのは、マスク着用や消毒などを徹底した効果もあるのでは」と指摘した。今春の一斉休校の時期には、マスクや消毒液が不足していた。
調査を担当した聖マリアンナ医科大の勝田友博講師は「小児は新型コロナに感染しにくいという報告がある。一斉休校はデメリットも多く、今後は慎重に判断するべきだ」と指摘した。

◆休校明け、子どもたちは自身の50メートル走のタイムに驚いた
今春の小中学校の休校措置が、新型コロナの感染拡大防止にどの程度効果があったかは不明だ。ただ、3カ月近くに及んだ長期休校が、子どもたちの心身に悪影響を与えたと感じる教員は少なくない。
「こんなに体力が落ちるのか」。休校明けの6月、東京都内の小学校で低学年を受け持つ教諭は驚いた。体育の授業でリレーや鬼ごっこを始めると、子どもたちがすぐに疲れた。50メートル走では、多くが自身のタイムの遅さにびっくりしていたという。
算数や国語の授業などでも、後半になると椅子にもたれかかったり、足を開いたりと、集中力が持続しない子どもが目立った。

◆「休校措置は代償が大きい」教育現場の声
都内の別の小学校教諭も「自粛期間中にゲーム漬けになったせいで、授業中にボーッとする」「親の付き添いがないと学校に来られない」「親子げんかが増えた」などの報告があったと明かす。「休校措置は代償が大きい。今後はやめてほしい」
「最近になって明らかに保健室相談が増えた。2学期が普段より長いからではないか」と話すのは、都内の高校の養護教諭。2学期が8月下旬に始まった一方、文化祭や体育祭は軒並み中止になった。「気分を切り替える行事がなく、授業だけが淡々と進む。冬休みもまだ遠く、生徒が精神的に息切れを起こしているのでは」と心配する。
文科省の健康教育・食育課の担当者は「休校による悪影響は把握している。今後、感染がまん延した際は、学びの保障という観点も踏まえて、休校措置を取るべきか考える」と話した。

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メディアが意識的に書かない自由というのは民主主義の土台を蝕んでいきます。米国大統領選挙で起こっている不正も民主党を不利にするものは全てメディアにスルーされ、検閲されているそうです。既存のメディアだけでなく、ツイッターなどSNSですらその傾向が顕著だそうです。

この記事も、武漢風邪による休校が子どもの健康に良くないということを、子どもの体力、精神力、学力低下と遠回しに批判しただけに終わっています。もっとも重要なことは、武漢風邪にかかった子どもの病状が休校を全国的に実施するほどのものであったかどうかということです。医師の学会報告でありながら、病状には一行も触れていないのは不自然極まりないです。

どんなに学力が落ちようが、体力が落ちようが、子どもの生命や健康を著しく脅かすものであれば、厳しい外出制限も仕方のないことです。しかし、今回の武漢風邪は子どもの健康を著しく脅かすものではなかったということに踏み込まなければ、休校による子どもの保健衛生を論じたものにはなりません。その事実を示すことを控えたのは小児科学会なのかメディアなのかはわかりませんが、親や関係者が一番知りたいことは、ほんの1か月前までメディアが毎日毎日煽りにあおった感染報道が、少なくとも子どもには当てはまらないという感染症状の事実です。

 

学校連絡電子化

学校連絡電子化 教員の負担減につなげたい

2020/11/02 05:00【読売新聞】

学校現場の業務を効率化し、教員の負担軽減につなげたい。
文部科学省が、全国の教育委員会などに、学校と保護者の連絡をなるべくデジタル化するよう求める通知を出した。

多くの小中学校は、行事の参加申し込みや進路調査などについて押印を伴う書類を作り、児童・生徒を介して保護者とやりとりしている。印刷から配布、回収、集計まで手間がかかる上、児童が紛失することも少なくない。

子供の欠席を連絡する際、保護者による電話や、連絡帳を友だちに預けて提出させることを求めている学校もある。慣例的な押印や朝の慌ただしい時間の連絡は、保護者にとっても負担となる。

デジタル化が円滑に進めば、教員の事務作業が減り、その分、教科の研究や授業の準備、生徒指導に充てる時間を増やせるのではないか。保護者にとってもメリットは大きいだろう。文科省が目指す方向性は妥当だ。

通知では、デジタル化の活用例が具体的に示されている。
たとえば、保護者へのメール配信システムがある場合は、教員が連絡事項をメールに添付し、保護者に確実に届けられる。

配信システムがなくても、回答の入力画面につながるインターネット上のアドレスやQRコードを配布物に印刷しておけば、保護者がオンライン上で回答できる。教員が回収や集計の手間を減らすことが期待される。

こうした取り組みは、私立学校が先行してきたが、公立学校でも広がり始めている。埼玉県戸田市では、QRコードで欠席を連絡するシステムが導入されている。

学校や地域の実情に合わせて、準備を進め、できることから始めるのが望ましい。各自治体がシステム構築の予算を確保し、教員や保護者が使いやすい仕組みにしていくことが課題となる。

保護者には、デジタル化の意義や手順を丁寧に説明すべきだ。オンラインでの連絡を敬遠する人や通信環境が未整備の家庭への配慮も不可欠だろう。

デジタル化によって、教員と保護者の意思疎通が希薄になってしまっては本末転倒である。
セキュリティーにも万全を期さねばならない。IDやパスワードによる保護者の本人確認を徹底し、子供や他人がなりすまして使うことがないようにしたい。

通知表など、機微な情報を含む書類をデジタル化の対象にするかどうかは慎重な検討が必要だ。

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昔は保護者とメールやLINEのやり取りをするだけで管理ができないと目くじらをたてる管理職もいました。連絡程度で電話をかけると相手の時間を拘束するし、連絡帳では時間がかかりすぎるし必ず読んでくれるとも限らないし、そういう意味でメールは便利なツールです。ただ、教員の個人アドレスでやり取りすると、クレーマー問題やセキュリティー問題でややこしくなるケースがたまにあるので、学校はこの問題を避けて通ってきた経過があります。

スマホでアクセスできる保護者用のマイWEBサイトを学校側で作って個別対応ができるようになれば双方とても便利になると思います。そうはいいつつも、保護者も職員も簡単に操作できる安全なシステムを導入しようとなるとお金がかかるのも事実です。PTA(一斉)メールを導入するだけで、毎年数万円かかるそうです。PTAのお金から捻出できるので実現していますが学校予算となるとどこから捻出するのかという声が聞こえてきそうです。

実際、放デイで30名ほどの利用者に申込予約から連絡帳管理まで一括して処理するシステムはすでに何社かで開発され売り出されています。年間100万を超える出費も痛いですが、それをうまく使いこなすスタッフも必要です。理屈はわかるのですが実現にはいくつかの壁があります。

学校でテント泊や肝試し

修学旅行広がる新様式 学校でテント泊や肝試し

2020年11月02日 07:48【岐阜新聞】

岐阜県内の小中学校で、新型コロナウイルスの影響から中止になった修学旅行の代替行事が相次いで行われている。児童生徒らがアイデアを出し合って、校庭に1人用テントを張って過ごしたり校舎で肝試しをしたりと、学校ごとに形の違う、思い出づくりの"新様式"が生まれている。

「夜の学校に泊まってみたい」「1人ずつ分かれてテントに入れば密にならないね」。岐阜市千代田町の長良西小学校ではそんな子どもたちの意見をきっかけに、10月31日から11月1日にかけ、6年生約110人が校庭に家族らと設営した1人用テントで過ごした。題して「修学楽宿(がっしゅく)」。仲間と協力して火起こしをしたり、炊き出しをしたりして楽しんだ。

岐阜市教育委員会によると、市内で修学旅行を中止にしたのは小学校では46校のうち6校、中学校では22校のうち11校だったが、その代替行事は市内名所を巡る遠足や、児童が保護者に学校生活を見せるユーチューブでの動画配信、体育館でのパフォーマンス大会など多様だ。学校指導課の松巾昭課長は「今後は修学旅行の在り方自体が変わっていくのでは」と話す。

美濃市大矢田の昭和中学校でも生徒らがアイデアを出し合い、「夜の学校がわくわくする」という意見から肝試しを敢行。3年生45人が10班に分かれて、事前に効果音や映像などを組み合わせた仕掛けを考えた。当日は生徒4人一組で校内を巡り、真っ暗になった教室に悲鳴が響き渡った。3年生の生徒は「宿泊の旅行がなくなったのは残念だけど、今までにない企画で思い出になった」と笑顔。学年主任の小森寿美教諭は「初の試みで試行錯誤だったが、生徒の思いを後押しできた」と語った。

思い出づくりの舞台を郷土の山に求めた学校もある。土岐市鶴里町細野の濃南小学校では6年生8人が市内最高峰の曽良山(標高712メートル)へ。学校から2時間ほどかけて頂上まで歩き、仲間との絆を深めた。同行した本多直也校長は「これも一つの形。バスで遠くに行かなくても、古里の自然の中で記憶に残る活動ができたのでは」と話した。

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国中がGOTOトラベルだイートだと盛り上がり、メディアは都会の密密状況を報じています。そんな中で、ほとんど感染実害のない田舎の学校が、生真面目にも感染予防策のために修学旅行をやめ、これまたどこが感染予防かと首をひねりたくなる奇策?イベントを実施しています。

小集団で普通にホテル泊の旅行したほうがましじゃないかと思わせるような、学校宿泊、集団登山の報道が、これまた楽しそうに報じられています。建前と現実がどんどん乖離しても、理屈と行動が矛盾していても平気な子どもを育てているような気がするのは私だけでしょうか。ただ、これまで通り修学旅行に行こうが学校で泊まろうが、子どもたちにはほとんど実害がないのは統計的に明白なので、学校が何をしようが目くじらを立てるようなことではないのですが。

 

 

 

京都府内文科省調査

いじめ重大事態が増加認知件数は減少京都府内、文科省調査

2020年10月22日 18:15【京都新聞】

京都府内の国公私立の小中高校と特別支援学校で、2019年度のいじめの認知件数は2万2429件と前年度より2412件(9・7%)減ったことが文部科学省が22日に公表した問題行動・不登校調査結果で分かった。ただ、いじめ防止対策推進法が規定する重大事態は公立分のみで、前年度より8件増えて11件あった。

いじめ認知件数の内訳は小学校が2530件減の1万8355件、中学校が151件増の3322件、高校が93件減の531件、特別支援学校は60件増の221件だった。うち京都市は小学校が53件増の1506件、中学校は158件増の1301件、高校は7件減の25件などだった。

重大事態は心身に大きな被害を受けたり、不登校になったりした案件。京都市立学校で7件、同市を除く公立の小学校で2件、中学校で1件、府立特別支援学校で1件あった。同級生から嫌がらせを受けて不登校になったなどだった。

いじめの認知件数は府教委は「嫌な思いをした」といった軽微な事案も認知件数としている一方、京都市教委は軽微な場合は継続的な指導が必要などと判断した場合に集計に含めている。府教委は「認知件数の減少に安心せず、引き続き丁寧な対応をしていく」としている。

暴力行為の発生件数は小中高校の合計で2193件と40件の減少。内訳は小学校が1045件(65件増)、中学校が963件(81件減)、高校が185件(24件減)だった。内容は生徒間暴力が計1409件(41件減)と最も多かった。小学校の暴力行為は特定の児童による繰り返しや、低年齢化が進んでいるという。

高校の中途退学者数は824人と前年度から204人減った。

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小中学校で不登校8年連続増「要因は複雑、喫緊の課題」京都府内文科省調査

2020年10月22日 17:00

京都府内の国公私立の小中学校で2019年度の不登校の児童生徒数は計3400人と前年度より400人(13・3%)増え、8年連続で増加したことが文部科学省が22日に公表した問題行動・不登校調査結果で分かった。府教育委員会は「要因は友人関係や学業、家庭問題など多様で複雑になっており、喫緊の課題」としている。

小学校が970人と前年度から248人(34・3%)増え、中学校は2430人と152人(6・7%)増えた。府内の多くを占める京都市は小学校が427人と169人(65・5%)増え、中学校は1110人と125人(12・7%)増えていた。

調査は病気や経済的な理由を除き30日以上の欠席者を不登校として集計しており、出席日数がゼロの児童生徒は小学校で31人、中学校で80人いた。高校の不登校の生徒数は771人で139人(15・3%)の減少だった。

全国の小中学校の不登校児童生徒数も前年度比10・2%増の18万1272人と増加傾向を示している。
府教委は「(学校以外の学びの場を認めた)教育機会確保法の趣旨が浸透した面もある。各市町に設置される教育支援センターなどで教育の保障もしていく」としている。

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いじめの数が全国に比べて京都が多いのは統計を取ったころからで、小さないじめも見逃さずにカウントするという方針があったからです。暴力事案が増えているのは、根拠ははっきりしませんが、教師の体罰が厳しく批判されたころから増えているような気がします。

不登校が毎年1割増えるとなると8年後には倍に増えます。京都6000人全国36万人となります。武漢風邪で臨時休校した結果、不適応による不登校ケースはさらに増えるとも言われています。京都府6000人というと向日市に通学する小中学生が5000名弱ですから全員学校に行っていないという規模です。

 

 

 

心の成長を妨げないために

心の成長を妨げないために… 決断した薬の投与 副作用も見極め上手に付き合う

10/30(金) 12:11【朝日新聞EduA】配信

発達障害の診断を受けると、程度や困難にもよりますが薬を勧められることがあります。発達障害がある子どもへの対応は、周りの理解と環境調節が第一となりますが、それだけでは追いつかない場合の一つの方法です。必ず薬が必要なわけではなく、その人の状態や環境により薬がなくても大丈夫な場合が多いと聞いています。

もちろん薬が必要かどうかの判断は医師がすることですが、向精神薬の投与については様々な偏見や不安も付きまといます。ましてや自分自身ではなく子どもに飲ませるのです。その決断は親がすることになります。

私も最初は随分と悩んだ上での決断でした。私と同じくお子さんへの投薬に悩む方は多いと思いますので、一つの事例として我が家の経験談をお話ししたいと思います。

娘はADHDと自閉症スペクトラムの診断を受けています。多動と衝動、不注意があり、4歳で診断された時には親子ともども疲弊しきった状態でした。そこを緩和するべく、最初にリスペリドンという抗精神病薬の投与を勧められました。興奮を抑え、刺激の受けやすさを和らげてくれる薬です。

診断がついてまだ間もない頃でしたので、私もほとんど知識がなく、子どもに飲ませてよいものかどうか、随分と悩みました。ネットで調べると依存症や怖い話がたくさん出てきます。10年以上前なので今のように発達障害に対して正確な医療情報がネット上に少なかった時代でした。主治医の先生は私の不安に一つひとつ答えてくれ、無理に勧めることもなく、時間をかけて現在でわかっていることを正確に教えてくれました。

もちろんお薬ですので、どんなものでも絶対安全はありません。胃薬だろうが痛み止めだろうが、場合によっては副作用、まれに重篤な副作用が起きる可能性もあります。主治医に何度も相談しながら半年くらい考えた末、娘に薬を飲ませることにしました。

最大の理由は娘の飛び出しです。衝動性の高い娘は道を歩いていても、車道側に気になるものがあれば(たとえば草花)、何も見ないでいきなりとんで行きます。頭で考えればそれが危険であることは知っています。車にひかれたらどうなるかも知っています。それでもその瞬間は気になるもののことで頭が埋め尽くされ、飛び出てしまうのです。

外を歩くときは常に手をつないでいたので引っ張り戻すことが出来ていましたが、一生そういうわけにもいきません。何度も何度も話して聞かせましたが、なかなか自分で抑えきれません。就学を控えて、これではいつか事故にあってしまう。下の子の幼稚園と時間が微妙にずれていることもあり、毎日の送り迎えが不可能でした。

薬によって衝動性や授業中の多動を抑えられれば、座っている苦痛も和らげられるかもしれない。そう思って投薬に踏み切りました。リスクもあるかもしれないけれど、娘の命には代えられません。そうして4歳から、娘の頭の中の刺激の受けやすさを静かにしてくれるリスペリドンと、6歳からADHD治療薬(メチルフェニデート塩酸塩徐放錠)を飲むことになりました。

発達障害は生まれつきの脳のタイプ、性質ですので、薬を飲んだからといって治るものではありません。痛み止めやアレルギーの薬のように、効いている間は症状を抑えるというものです。

薬で症状を抑えることによって、落ち着いて学習ができたり、過敏症状を軽減したりできます。繰り返す失敗で自信をなくしたり、叱られたりするシーンも減らせます。本人が少しでも楽に社会生活を営めるというメリットがあります。

もちろん障害によって起きる困難を全て無しにしてしまうような魔法の薬ではありません。最初は変化に驚くこともありますが、決して人格まで変えてしまうような薬でもありません。日常生活で少しでも本人の負担を軽減するために飲んでいます

心の成長を障害の困難によって妨げられないようにする、そういった感じでしょうか。ですので、ずっと継続して薬が必要なケースばかりでなく、成長の過程で一時的に薬でコンディションを調整する場合も多いそうです。多動に関しては小学校高学年くらいにおさまるお子さんもいると聞きました。実際に周りのお子さんを見ていてもそのようなタイプは多いと感じます。

うちの娘に関しては、多動は今のところおさまる兆候はなく、おそらく一生続くものかと思われます。よく考えれば、娘とそっくりな性質の父親は多弁多動で不注意だらけです。我が家の場合はどうみても娘と父親の特性が似ているので、この先も薬と付き合っていくことになるだろうと思っています。

同じ薬でも効果には個人差
発達凸凹の子の中学受験

子どもに継続して向精神薬を飲ませることに対して、賛否両論あることは知っております。これは我が家の場合の話であって、すべてのケースに投薬を勧めるわけではありません。

時折、学校から投薬を勧められるケースを聞きますが、向精神薬はあくまで医師の判断で処方され、本人のために飲むものです。結果として集団生活に適応しやすくはなりますが、周りの都合で集団生活に適応させるために飲ませるものではありません。

ADHD治療薬(メチルフェニデート塩酸塩徐放錠)に関しては、依存症を心配される方も多くいらっしゃいます。私もその点は非常に気にしていました。

娘は現在15歳。6歳から飲み始めてもう10年が経とうとしています。それでもいまだに声をかけないと、薬を飲み忘れて学校に行ってしまいます。依存のかけらも今のところ見られません。私の知っている範囲に同じタイプのADHD治療薬を飲んでいるお子さんや成人の方は数多くいますが、依存になった話は聞いたことがありません。

副作用として代表的なものが食欲減退で、成長期においては体重の増え方などのチェックが必要です。娘も薬が効いている間は食欲が落ちたので、主治医の承諾のもと休日や長期休みに休薬をして体重のコントロールをしていました。娘にはこのタイプのADHD治療薬とリスペリドンの組み合わせはとても合っているようです。今ではADHD治療薬も種類が増えてタイプによって色々と試せるようになっています。

一方、2歳で自閉症スペクトラムの診断がついた息子は、特に投薬を勧められることもなくきていました。ところが、就学してから刺激の受けやすさが強くなり眠れなくなるなどの症状が出てきたため、リスペリドンを飲むようになりました。しかし、副作用の食欲増進で急激に太ってしまったので、他のタイプの抗精神病薬に変えたのですが、今度は理由なくイライラが激しくなり断念。効果は見られたのですが副作用との釣り合いが取れませんでした。今は不安を抑えるためにSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれるタイプの抗うつ薬を飲んでいます。

多動は一切なかったのですが、不注意が激しく、ランドセルを玄関に忘れて手ぶらで学校に行くような子でした。ADHDが併存していたことから一時は娘と同じタイプのADHD治療薬を処方されたこともあったのですが、こちらもイライラが出てしまい中止しました。同じ薬であっても効果も副作用も非常に個人差があり、一概に「この障害だからこの薬」とはいかないもののようです。

投薬はごく少量からスタートし、効果や副作用の様子を見ながら丁寧に調節をしていきます。合う薬、合う量を見つけるには何カ月もかかることもあります。子どもの場合、体が大きくなることや学校など環境が変わること、成長によって本人の状態も変化していくので、それにも合わせていかなければなりません。我が家の子どもたちは小さい頃からの投薬ですが、大きくなるにつれて薬による変化を子ども自身が言葉で教えてくれるようになり、本人がどうしたいのか相談しながら調節しています。

私自身は発達障害の診断は受けていませんが、長く慢性じんましんを患っており、原因不明で完治の見込みもなく、ずっと薬で症状を抑えて生活しています。薬のない状態では全身にじんましんが出て、とても日常生活が送れません。

花粉症をお持ちの方で、軽い症状であれば空気清浄機などの環境調整でなんとかなる場合もあるでしょうが、ひどい場合は薬がなければとても仕事や勉強ができる状態でないことはわかっていただけるかと思います。薬を飲まなくてもやっていけるに越したことはないのですが、発達障害で投薬が必要な場合は、花粉症の薬と同じようなものだと私は考えています。

本人にはどうしようもないことを薬で少しでも楽にしてあげられるなら、副作用との兼ね合いも慎重に見ながら、薬を使い、うまく付き合っていきたいと思っています。

なないお:発達障害のある2人の子供を育てるシングルマザーです。2005年生まれの娘(ADHD、ASD)、2007年生まれの息子(ASD)、どちらも受験し公立中高一貫校に通っています。
ブログ「うちの子流~発達障害と生きる」https://nanaio.hatenablog.com
Twitterアカウント @Nanaio627

博報賞

障害特性考慮し性教育、高評価国分教諭に「博報賞」

2020/10/30 16:30【静岡新聞】

優れた教育研究や実践活動に取り組む学校や団体、個人を顕彰する第51回博報賞(博報堂教育財団主催)の受賞者がこのほど発表され、県内から清水特別支援学校の国分聡子教諭が奨励賞に選ばれた。

国分教諭は知的障害や発達障害がある思春期の児童・生徒に性教育を20年以上実践する。「すてきな大人になろう」を合言葉に単元学習や個別指導を展開。障害特性を考慮した独自の教材教具を開発し、子どもたちが安心して思春期に起こる体や心の変化を学べるよう注力している。

また指導の工夫や成果をデータ蓄積し、教育現場で共有する仕組みを構築。教員同士で性教育への共通理解を深めるのに貢献し、子どもの生きる力を育む持続的な取り組みとして高く評価された。国分教諭は「性関連の情報が世にあふれる中、子どもたちに正しく生きていける十分な知識を伝える活動に今後も励みたい」と語った。
今年の博報賞には20個人・団体が選ばれた。

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その中に京都で受賞した「博報賞」がありました。

障がいのある生徒が、多くの仲間と「共に生きる」ことを目指して
京都市立朱雀中学校

活動内容
障がい理解推進と、他者の良さを探し認め尊重できる生徒の育成

盲学校小学部に通う弱視の児童が、「地域の中学校で多くの人と過ごし、さまざまな経験をしたい」と、希望したことをきっかけに、本校、盲学校、朱雀中学校区の小学校と連携。6年生時から交流学習や体験入学などに校区の児童たちと参加して、スムーズな進学につなげた。
入学後は、全教員がさまざまな立場から当該生徒に関わる体制を構築し、本人が取り組みやすい方法を盲学校の教員にアドバイスを求め模索しながら、教科によって柔軟な配慮に努めている。また学習面では、「障がいのある人と共に生きる」をテーマに、視覚障がいの見え方体験や困り感・想いを共有する人権学習、テーマを踏まえた地域調べを総合的な学習の時間で行うなど、障がい理解を深める活動に全生徒・教員で取り組んでいる。
仲間として共に過ごすうちに、「何でもやってあげよう」と気遣い・気遣われる関係から、本音を言い合える対等な関係に変化。障がいも一つの個性と捉え、一緒に行事を楽しむための方法や活動を生徒たちが考え出すなど、大きく成長した。さらに、他人のいいところを探し、認め、褒める「今週のきらりさん」活動が生徒らの自己有用感を高め、認め合う言動を習慣化。学校全体で多様性を寛容する精神を育んでいる。

審査委員より
特別支援学校(視覚障がい)小学部卒業後に、公立中学校に入学した弱視生徒を対象として、本人の想いと保護者の願いを踏まえた上で、特別支援学校からの助言・援助のもと、全教職員が障がい理解を深め特別支援教育の専門性を高めながら、工夫された独自の教育実践を展開している。また、この中学校で学ぶ生徒が、障がいがある生徒と共に学校生活を送ることによって、人間性豊かに成長していく姿が顕著である。インクルーシブ教育システムの充実に向けた新奇性のある先駆的教育実践であり、今後、他の学校への波及も大いに期待できる。

https://www.hakuhodofoundation.or.jp/prize/

幼稚園と支援施設の提携

発達障害児、協力して療育三田の3幼稚園と支援施設が提携

2020/10/30 05:30【神戸新聞NEXT】

学校法人湊川相野学園(兵庫県三田市四ツ辻)が運営する三田市内の3幼稚園と医療法人社団青山(せいざん)会(すずかけ台1)は、発達障害の子どもたちの療育を相互に進める業務提携を結んだ。同会は市内最大規模の障害児通所支援施設「ぞうさんの足音」を運営する。同施設に通う子どもが幼稚園で過ごす様子などを双方の職員が情報共有する。こうした取り組みは市内や近隣地域では珍しいという。(高見雄樹)

対象となるのは同法人の北摂第一幼稚園(武庫が丘4)、北摂中央幼稚園(すずかけ台2)、北摂学園幼稚園(学園7)の3園。発達障害などで同施設に通う未就学児50人のうち、13人が3園に在籍している。

北摂第一幼稚園によると、発達障害などの子どもたちは5年前の2倍に増えている。集団生活が苦手な子が多く、以前に比べてより一人一人の状況に合わせた保育や教育が求められるという。同園は全クラスに副担任を置くなどして対応している。

一方、療育施設の利用希望者も年々増えている。同施設では1日20人の定員がいっぱいになる日が続いているという。

こうした状況で、発達障害の子どものよりよい成長を後押しするには、施設と幼稚園の情報共有が不可欠と判断。2年ほど前から、北摂第一幼稚園と同施設の職員が互いに行き来する機会を増やしてきた。

業務提携により、幼稚園教諭は療育施設を訪れて療育の様子を見ることができ、子どもが達成できている事柄を確認できる。療育施設の職員は子どもと教諭とのやりとりを把握し、子どもが集団の環境に適応しやすいような手伝いをする。

園と施設の関係者は提携を機に、ほかの幼稚園、保育所や通所支援施設にも同様の取り組みが広がることを期待する。療育施設への送迎などで親の負担が増えており、連携して行政にも支援を求める方針だ。

ぞうさんの足音で管理責任者を務める大前美寿々さん(40)は「幼稚園と支援施設が連携することで子どもが毎日をより過ごしやすくなり、できることが一つ一つ増えていくとうれしい」と、目標を見据える。

北摂第一幼稚園の大前通代園長(75)は「互いの職員が心を通じ合わせることで、支援が必要な子を周りの子どもたちが共に支え、育てていく環境を幼稚園の間からつくりたい」と話している。

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当たり前に思えるこの連携ですが、決して簡単ではありません。療育側は問題ないですが、就学前施設は、民間経営なら自治体の管轄も療育施設と違う事が少なくありません。経営ラインが違うと、建前がどうのこうのとケチをつける人が出てきます。京都でもこんな関係が結べているのは福知山市くらいではないかと思います。結局、教育長や市長レベルで号令をかけないとなかなか持続可能な連携にはなりにくいのです。民間では小さなレベルでは双方の園長や所長さんに理解があって職員のニーズになっている場合はうまくいくのでしょう。