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子どもの受診控え増加コロナ感染恐れ、健康状態悪化

検診後、子どもの受診控え増加コロナ感染恐れ、健康状態悪化が顕著

2021/5/11 12:24【山形新聞】

県内の医師、歯科医師が加入する県保険医協会(中島幸裕理事長)は10日、学校での健診後の受診状況に関して、新型コロナウイルスの影響を調べたアンケート結果を公表した。2020年度の未受診率では、高校の歯科が8割を超えた。これに伴い小学校では肥満や視力低下、虫歯が増加するなど健康状態の悪化が見られた。

調査は県内全ての小学校、中学校、高校、特別支援学校を対象に今年2月から3月にかけて行った。149校から回答があり回答率は36.2%。19年度(特別支援学校は調査対象に含めず)の7.8%を大きく上回った。

健診・検査の未受診率は歯科、眼科、視力、耳鼻咽喉科、聴力、内科について尋ねた。20年度は全体で歯科が47.6%で最も高く、次いで耳鼻咽喉科41.3%、眼科40.6%だった。中でも高校歯科が82.2%に上り、唯一8割超となった。19年度との比較では、最も差が開いたのは中学校内科が36%増の46.7%となった。

受診していない児童、生徒が多い理由を、同協会は▽新型コロナの感染を恐れた受診控え▽水泳授業がなくなり眼科・耳鼻科で所見があった子どもの未受診者の増加―などとした。

一方、未受診の要因で関連深いと思われる家庭状況(複数回答可)では、最多が「子どもの健康への理解不足」で、「保護者が共働き」「保護者が子どもに無関心」と続いた。

新型コロナの感染拡大による影響が「ある」と答えたのは小学校が最多の52.1%で、次いで中学校が34.5%。このうち小学校は「肥満の増加」が最多で、「視力低下」「保健室登校の増加」「虫歯の増加」などの事例が確認された。

同協会は「コロナ禍で子どもの健康状態の悪化が顕著になり、健康格差が懸念される」とし、「子どもの健全な発達のため、保護者への啓発など対策に乗り出す必要がある」としている。
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メディアの容赦ない感染恐怖の煽り報道がこんなところにも影響しています。「水泳授業がないなら泳げないのは同じだし、治療は感染の可能性が少なくなってから」とか「歯科は直接口腔内の治療なので感染可能性が高いのではないか」と保護者や子どもが考えても無理はないと思います。元々子どもの健康への理解不足があるにしても、感染騒ぎで余計に行かない理由を与えてしまうのでしょう。

外遊びが少なくなれば、家の中でゲームなどの遊びに変わるのは自明の理で、教育関係者でなくとも予測のつく事です。自治体の公園課は感染防止のために、昨年の4月と同じく公園のロックダウンをしています。公園や公園の遊具を封鎖したらどの程度の感染予防になるかどうかのエビデンス調査もしないまま、自粛ムードだけで公園ロックダウンをしているとしか思えません。同じ自治体内の教育や保健行政から子どもの健康上公園は開けて欲しいと言う要請はなかったのでしょうか。緊急時でも縦割り行政は強固に維持され、クレームを恐れる行政は報道に煽られた市民の声にどんどん臆病になっていきます。

オリパラ開催が可能な理由に、海外に比べて「さざ波程度」の感染者数と表現しただけで、武漢肺炎で亡くなった死者への冒涜だという意味不明のバッシングがありました。数値や根拠に基づかない感情的な煽りが、子どもを室内に閉じ込め、子どもの健康を害していることについては、こうした人たちの想像にも及ばないのでしょう。白血病から軌跡のカムバックをした池江選手に五輪辞退求める声もひどいものです。水泳アスリートを目指す子どもたちの目にこうした大人たちのやりとりはどう映るでしょう。公園の遊具を開放するくらいでは、子どもの肥満は解消しないでしょうが、事実と根拠に基づいて勇気をもって行動する姿はきっと子どもたちのお手本となるはずです。