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いじめを受けて学校が行った「仲直りの会」を疑問視

いじめを受けて学校が行った「仲直りの会」を疑問視 いじめ問題専門委員会〈仙台市〉

7/8(木) 【仙台放送】

2018年、仙台市泉区で母親が女子児童と無理心中した事件で、7月7日、仙台市のいじめ問題専門委員会が開かれ、いじめの訴えを受けて学校が行った「仲直りの会」について、疑問の声が上がりました。

7日、調査部会でいじめの再発を防ぐ提言などの協議が行われ、当時小学2年の女子児童へのいじめを受けて学校が行った「仲直りの会」に、多くの委員から疑問の声が上がりました。

いじめ問題専門委・調査部会 甲斐田沙織 委員
「仲直りの会って、そんなに簡単にできるものかなと。非常に安易に行なわれていた」

いじめ問題専門委・調査部会 新免貢 委員
「学校側が善意で行っていることでも、児童生徒には、そのこと自体がプレッシャーであると私は感じる」

学校は当時、女子児童の母親からいじめの相談を受けたわずか6日後に「仲直りの会」を開いていて、委員からは「事実確認をした上で行うのが望ましい」という声も上がりました。

いじめ問題専門委・調査部会 小野純一郎 部会長
「委員は長期欠席などにつながるようなきっかけになってしまったんじゃないかと
「仲直りの会」のやり方がもう少しきめ細かくやった方がよかった」

仙台市の「いじめ防止基本方針」は、被害児童が関係改善を望み、加害児童の内省の深まりが確認できた場合は、謝罪や和解の場を設けるとしていて、調査部会は「仲直りの会」のあり方についても、提言としてまとめる方針です。

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「握手して」「ハイ仲直り」喧嘩の際にはこの指導はありですが、いじめの場合は成り立たないです。いじめは一方的なもので、仲直りと言うのは被害者にも落ち度があると暗に示しているようなものです。こんなポンコツな生徒指導をした学校も学校ですが、これを調べている専門委員会が3年前の話を扱っている事の方が驚きでした。母子が無理心中で亡くなった原因が、学校のいじめであったことを世間が知ったのは、事件から僅か半年後の父親の会見でした。

最初は亡くなった児童の小学校の父母に児童の急死を知らせる通知こそあったものの、それ以上の説明は学校からはなかったのです。憤った父親は娘の遺したメモを手に会見を開いたのです。
《しにたいよ しにたいよ なにもいいことないよ わるいことしかないよ いじめられてなにもいいことないよ しにたいよ しにたいよ》
メモ用紙いっぱいに鉛筆書きの平仮名で「しにたい」の4文字が繰り返されていました。児童は登校渋りが増え校長室登校をしていたと当時の関係者は言います。

父親は、『娘は同級生からいじめを受けており、母親もいじめへの対応で体調を崩して友人づきあいが減った』と明かし、そのうえで『学校に繰り返し相談したが、表面的な対応が続いた』として無理心中の責任は学校にあると訴えました。メモは事件当時に児童が書いたものだと言います。お母さんは、わが子を守るために何十回も学校を訪れ、地域の一部の住民は、『モンスターペアレント』と心ない噂を立てる人もいたそうです。

母親が、遺したメモには、《今回の事が将来にわたり影響が及ぶ可能性が大きいことを重く認識してほしい。娘の学習する機会、心身の健康が奪われている。いつかの時点で本当に自殺する事があれば、今回の事が原点である事を訴え続けていきます》と書いてあったと言います。学校の誰が思いついたのか明らかではないですが「仲直り会」は、無理心中の引き金になったとしても不思議ではありません。

しかし、こうした全容を明らかにするのに事件から3年もかかり、まだ検討を続けているというお粗末さです。加害者の子どもや保護者への配慮があったのかもしれませんが、母子が二人亡くなっているのですから、せめて母子の親族には真実を早く知らせよう、間違いがあったら早く正そうと言う気持ちは働かないのでしょうか。遅くても真実を明らかにするに越したことはありませんが、親族がこの件を提訴しなかったことを良いことに結論を先に延ばしていると言われても仕方がないと思います。